作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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(ご連絡)Twitterとの連携について

最近、このブログとtwitterとの連携を始めました。新しい記事が投稿されるとtweetされるのと、このブログに書いたことを含めて、自分がその時々に重要だなと感じたことを、ごく短いメッセージでtweetしていますので、ご興味があればフォローをお願いします。@kniloivです。violinkの逆ですね。(笑)
# by violink | 2017-01-04 08:09 | Others | Comments(0)

重音をきれいに聞かせるために

重音は、音程、音量のバランス、重音同士のつながりといった要素を全て上手くやる必要があり、大変です。大変さゆえに練習も後回しになり、重音のところだけが残念、という演奏にもよく出会いますね。

右手と左手の課題を分けて練習する必要がありますが、今回は、左手に集中してみたいと思います。そもそも正しい音程のところに指を置けないということも、往々にしてありますね。そういう時は、指を置く順序を変えるとか、肘を楽器の内側に入れ気味にしてみるというような工夫が役に立つことがありますね。

また、3度の重音のスケールでは、フィンガリングが13、24、13、24と、ポジション移動をしながら繰り返していくことになりますが、まずは13だけを取り出して、13→13と上がって13→13と下がるような往復の練習で、まず13が正しい音程で取れるように練習します。

これができるようになったら、13→24と続けてみますが、その時に、24の音程は13を押さえている指との関係を手で覚えるようにするのがよいと思います。そうすることで、重音のスケールで常に13に注意が向くようにします。13、24、13、24と全ての音程に気を付けようとすると、ある程度以上は速く弾けないと思います。

また、柔軟体操というかストレッチのようなつもりで、ちょうどピアノで重音のトリルをするように24を押さえるときに13を上げるようにして練習するのも効果的ですね。ただし、この練習では13を上げているときに余計な力が入らないように気を付ける必要がありますね。
# by violink | 2016-11-12 23:40 | Fingering | Comments(0)

ピアノとのデュオを聴かせるために

およそバイオリンを弾く人であれば、発表会などを含めて、ピアノとのデュオを演奏する機会がそれなりにあるのではないかと思いますが、その練習の際には、縦の線が合っているか、音量的にピアノに負けていないか、の2点にことさらに注意が向きがちだと思います。

これらは基本中の基本であり、まずクリアしないとそもそもデュオが成立しないという類のことだと思います。その上で、デュオとして聴かせるために、楽譜に書いていないことで注意すべきことがあるとすれば、ピアノとバイオリンのどちらがリードするのか、バイオリンの音程をどこまでピアノに寄せるかの2点ではないかと思っています。

ピアノがバイオリンの伴奏に徹している演奏は、その正反対の演奏よりは遥かに聴きやすいと思いますが、曲全体を通じてピアノが従に回ることが求められるケースばかりではありません。簡単な例では、ピアノがメロディー、バイオリンが伴奏の役回りをするようなケースでは、当然、ピアノがリードすべきですね。だいたいは雰囲気で分かるものだと思いますが、ここはピアノ、ここはバイオリンと、きちんと意識して捉え直して練習してみると、そうでない場合に比べて、メリハリの利いた演奏になると思います。ピアノとバイオリンの音量のバランスも当然関係してくるでしょう。また、音色の性格も変える必要があります。こういうテンポをリードするのはどちらか、という点だけでない部分に意識を向けることで、メリハリが出てくるのだと思いますね。

次に、音程のことですが、みなさんご存知のように、バイオリンは純正調、ピアノは平均律ということで、それぞれがそれぞれの調律で弾くと音程が一致しないところや、和音がハモらないところが随所に出てきてしまいます。ピアノは音程を変えることができませんので、音程の折り合いをつけるのはバイオリンの方の仕事ということになります。特に、ピアノとバイオリンが一緒に長い音価の音を弾いているときの音程や、一緒に弾き終わるところの音程が目立ちますので、そういうところでバイオリンの方が音程を上手くピアノに付けることができると、デュオの響きが格段にレベルアップします。

特に、音程のことは、アマチュアの永遠の課題でもありますので、自分だけで精一杯のところをピアノのことを考えて微調整するところまでは手が回らない、という事情はあると思いますが、曲全体でこれを完璧にやるのは無理にしても、一部を取り出してみて、そこだけ集中的に音程を考えることも、耳の肥やしになると思いますね。慣れてくると、ピアノの音程をある程度予測して、そこにはめ込んで行けるような感じになると思いますので、長い目でみて、しかし、諦めることなく取り組み続けるのがよいと思いますね。
# by violink | 2016-09-26 06:14 | Performance | Comments(1)

歌うためのコツ

最近、自分の練習と演奏の方が中心となり、このブログの更新もほとんどゼロに近い状況が続いていますが、この間にも多いときには1日に100アクセスくらいいただいており、ありがとうございます。

さて、人の演奏について、あなたはよく歌っているいるとか、もっと歌った方がいいという言い方を耳にすることがあります。どうすれば歌う演奏になるのでしょうか。すぐに思い付くこととしては、ヴィブラートとかルバートとかダイナミクスとか、音楽を奏でる上で考えるべきことがありますね。音程の明るさ暗さということもあります。

ただし、より表現に直接関わる要素があと2つはあると私は思っています。1つは音の変わるタイミングであり、もう1つは音の立ち上げ方です。

音の変わるタイミングについては、特に旋律の最初の音の入るタイミングが大事ですね。インテンポでここというビートの位置から、敢えてごく少しだけ前か後ろにタイミングを外すことが、その旋律の表情につながります。旋律の中にある音でも同じようなことはありますが、こちらは広くはルバートに含まれるかと思います。

音の立ち上げ方については、弾き出した時に音をきちんと立ち上げることが基本で、そうしないと楽器がきちんと鳴ってくれませんが、その弾き出しの音を階段に例えるならば、段の高さの違いによって音の表情は様々ですね。きちんと段になっている(坂ではなく)ことが大事ですが、その高さをいろいろ工夫することが表現の違いにつながりますね。奏法的には、弓と弦の接触点と駒との距離のコントロールに関係します。

特に、旋律の中にある音をスラーで弾いているときに、その音を際立たせることができると、旋律の表情が大きく変わってきますが、これにはヴィブラートの助けを借りる必要が出てきますね。
# by violink | 2016-09-18 07:17 | Expression | Comments(0)

弓を傾けて弾くことについて-使う毛の量をコントロールする-

弦に弓の毛が全部つくように弾く時点で、すでに弓を傾けて弾いているわけですが、そこからさらに弓を傾けて弾くと、弓の毛の一部だけが弦に接触するようになります。

このように弓を傾けるのは、弓に重みを乗せずに軽い音を出したいときですね。毛が少ない分、同じ重みに対して大きく弓の毛がたわみますので、弓に余計な重みを乗せると弓のスティックに毛がついてしまいます。というわけで、音量を求めるのではなく、軽い音が欲しいときの特殊奏法のようなものだと思います。

ありがちなのは、そういう音を出したいわけでもないのに、ことさら弓を傾けて弾いているケースで、これでは目的と手段が一致しません。普通の音を出したいのであれば、弓の毛の全てが弦にしっかりついている状態が基本だと思います。

特に弓先の方に行くと、弓が曲がって(=弦に対して直角でない)、また、弓がことさらに傾きがちですので、時々、気をつけてみるとよいと思います。
# by violink | 2015-03-05 12:10 | Bowing | Comments(0)

シフティングの基本は瞬間移動-脱力すること

シフティング(ポジション移動)は、4本しかない指を使って幅広い音域の音を出すために必要になるので、指がたくさんあればシフティングは必要ありません。というわけで、シフティングの基本は、移動したことが分からないような瞬間移動だと考えています。

瞬間的に移動するためには、移動の動きを素早く行うことと、移動を始めた瞬間にすぐに脱力することが必要ですね。特に、脱力が上手く行かないと、その後の指の動きが鈍くなってしまいます。イメージとしては、上行音型でのシフティングであれば、肘のところに脱力すると縮むバネがついているような感じでしょうか。

また、静止している状態から動き出すまでのステップが少なければ少ないほど、動き出しやすくなります。そのためには、弾くときにネックを握り締めないようにすることですね。握り締めていると、一旦緩めないと動き出せません。いつでも動けるようにしておくことが大切ですね。これは楽器の持ち方・支え方そのものに関係してきます。

それから、シフティングの途中では、(ガイディング・フィンガーと呼ぶ人もいますが、通常は、)人差し指を残して、滑らすような感じになりますが、これも、できるだけ摩擦が少なくなるようにした方が、移動が素早くできます。シフティングに習熟すれば、指をほとんど滑らせずに移動することができるようになります。

ただし、それは体がそれぞれのポジションでの腕や手の形を覚え込んだ後のことですので、まずは、正しい音程を意識しながら丹念に練習していくことですね。
# by violink | 2015-03-05 05:46 | Shifting | Comments(1)

移弦という技術

バイオリンの4本の弦を弾き分けるためには、移弦の技術が必要ですね。特に、重音では、2本の弦を同時に弾くというだけでなく、その音量のバランスも関係してきますので、重音から重音への移弦は、単音から単音への移弦に比べて、格段に難しいものです。

逆に、例えば、D線からA線へというような、隣り合った弦の間での移弦では、右腕の動きもシンプルなものですので、普段、あまり意識することなく、なんとなくやっているということも多いと思います。しかし、こういうシンプルな移弦こそが、より複雑な移弦の基礎になるものですので、シンプルな移弦をきちんとマスターすることが重要ですね。

移弦をするときの右腕の動きは、(1)弦の上で弓を止めて弓の角度だけを変える、という動きと、(2)移弦の際に弓を返す動きを伴うものと伴わないもの、という2つの動きに分解することができますね。移弦の練習をするときは、(2)を取り除いて、(1)だけを取り出して行う、つまり、弓先、弓中、弓元で弓の角度だけを変える、という練習をした上で、(2)を組み合わせるのが効果的だと思います。もちろん、この練習を行う前に、同じ弦の上を弓元から弓先まで弾く、普通のボーイングの技術が身についていることが重要です。

さて、(1)の練習をする際に最も大切なことは何でしょうか。腕の形でしょうか、肘の高さでしょうか。実は、そういう外見よりも、弓を通じて右手に伝わる「弦を捉えた感触」が、移弦の前後で変わらないようにすることが重要です。そのように移弦を行おうとすれば、おのずから、腕の形や肘の高さも決まってくるものだと思います。このような右手の感触は、とても疎かになりやすいものですが、逆に、この感触が分かるようになれば、その感触に神経を集中することによって、移弦が上手くできたのかどうかを、容易に自己判定できるようになります。

この感触に気を付けるようにすれば、例えば、重音から重音への移弦の場合には、最初の重音をよいバランスで弾ける弓の角度になっているか、次の重音についてはどうか、ということを自己判定する助けにもなります。

先が重い弓を使っている場合は、弓元で弓の角度を変えるのは少々苦しいと思います。そのような場合は、敢えて多少弓先よりのところで練習するようにするのがよいでしょう。

要は、右手の感触(=右手の指が弓に接触するところからくる感触)を通じて、弦と弓との接点に神経を集中するということですね。このように神経を集中させると、不思議と弓が移弦でバタつかなくもなります。一朝一夕に成果が出るものではありませんが、普段から意識して練習して行けば、きっと、移弦の技術を向上させることができると思いますね。
# by violink | 2013-11-06 23:01 | Bowing | Comments(2)

イザベル・ファウストのバッハの世界

昨日、彩の国さいたま芸術劇場に、イザベル・ファウストのバッハ無伴奏ソナタ・パルティータ全曲を聴きに行ってきました。とても楽しく、また、多くの気づきのある演奏会でした。これまで表に出ることのなかったこの偉大な作品の奥底に秘められたメッセージの一部を垣間見るような、本質の一端に触れたような、そのような充実感を覚えるひとときでもありました。東京オリンピックの年にちょうど300歳となるこの偉大な作品も、やはり、その時代時代の、優れた演奏家の手によって初めて生き永らえてきたのだ、そして、今後もそのようにして生き永らえていくのだ、と実感する機会にもなりました。

調性とか、旋律と伴奏とか、対位法とか、そのような言葉を以て語ろうとすれば、この作品の演奏時間(約3時間)を優に超えることになるのでしょう。細かい音の動きの中に、いろいろな仕掛けが隠されており、それぞれの仕掛けにどのくらいの存在感を与えるかということに、解釈の余地が多く残されていることが、演奏者の違いによってこの作品の表情がまるで異なることの背景にはあるのでしょう。今回の演奏は、どこか、そのような仕掛けの在処をすべて見つけ出して、それらの仕掛けに確かな存在感を与えるような演奏であったことに加えて、その背後には、厳然たるカトリック教会の石造りの重々しい建物のような、堅牢な構造物のようなものの存在を醸していたと思います。

彼女は、バロック弓を使用して演奏していました。バロック弓は現代弓ほど先が重くなく、その分、アップボウの入りでアクセントを付けるのが難しい、ということもありますが、その分、強拍と弱拍の差を付けやすいとか、弓元での重音(3~4音)を弾く時の操作がやりやすい、という特徴もあります。彼女の演奏は、全体として軽やかな要素があると思いますが、その表現にはバロック弓が貢献している部分も少なからずあるでしょう。

また、ソナタやパルティータの1曲が大きな縦長の厚い紙に4ページ仕立てで張り付けた譜面も印象的でした。1曲の中での緊張感を途切れさせないための工夫なのでしょう。ただし、決して張りつめた緊張感に終始するのではなく、彼女自身が演奏することを楽しんでいる様子も、そのステージの上での踊るような動作から感じ取れました。時に両足ともつま先立ちとなり、時に両膝を軽く曲げて、、、といった動作が、それぞれの箇所での音による表現と相俟って、より明確なメッセージとなって伝わってきました。

全体を通じて、ほぼノン・ヴィブラートでしたが、旋律の最後のロングトーンでは、弓をゆっくり波打たせることにより控えめなヴィブラートの効果を出していました。

個人的に最も勉強になったのは、移弦に伴う右手の動きで、四重音を弾く時の動作や、細かい動きで移弦が多く出てくる時の動作など、同じ移弦でも、右手の関与する範囲が手首から先だけとか、腕全体とか、いろいろ異なりますが、その使い分けが見事でした。また、すべての音が、その音に応じたクリアさで発音されていましたし、また、弓が弦から離れるときに楽器の響きを殺さないということが、すでに無意識になのだろうとは思いますが、徹底されていたと思います。
# by violink | 2013-11-04 06:35 | Concert | Comments(0)

サロン

前回の投稿から、はや1年が過ぎてしまいました。

お久しぶりです。1年もサボっているのにむしろアクセスが増えている。。。ありがたいことです。そして、久しぶりの投稿のタイトルは「サロン」。サロン・コンサートの告知かと思われたかも知れませんが、そうではありません。

実は、前々から、バイオリンを弾く人が集まるオフ会を開催したいと思っているのです。ただし、飲み会中心の楽しい会というよりも、バイオリンを綺麗な音で弾けるようになりたいと本気で思っている人が、それぞれの練習の仕方やフィンガリングなどの知恵を持ち寄って、集まった人がそれぞれに何かを持ち帰れるような機会をイメージしています。

そこで、このような「サロン」の趣旨に賛同いただける方を募集します。そして、どのような「サロン」ができるか、一緒に考えていければと思います。4、5人集まったら、メーリングリストを作って、自由に意見交換をしながら形にしていきます。

このような「サロン」(あくまで仮称ですが。)に興味のある方は、この投稿へのコメント(非公開設定でお願いします。)で、手を上げて(?)ください。その際には、①名前(ニックネーム可)、②メアドに加えて、③バイオリン歴、④現在の活動(オケとか室内楽とか。。団体名を書くかどうかはご自由に。)、⑤大まかな年齢(20代前半、40代半ば、など。)をお知らせください。電話番号、住所は不要です。

それでは、皆さんの「コメント」を楽しみにお待ちしています。。。なお、いただいたコメントへは、専用アドレスを通じてご連絡を差し上げます。ただ、一週間程度お時間をいただく可能性がありますので、お含み置きいただければ幸いです。
# by violink | 2013-09-26 14:07 | Others | Comments(1)

楽器は値上がりするのか?

バイオリンの値段は下がらない、とよく言われますね。何回かフルサイズの楽器を買い換えてきた人の中には、そのことを実感している人もあるでしょう。

バイオリンも、他の諸々の商品と同様、需要と供給とが出会うところで値段が決まります。しかし、バイオリンは、同じメーカーの作品でも一本一本コンディションも作りも違うので、メーカーごとに一般的な値段があるわけではありません。このため、自分が持っている誰それ作のバイオリンが現在市場でいくらと評価されるのかは、とても分かりにくいものです。

ただし、一般的な傾向として、イタリアの18世紀前半の楽器が高く評価されている事実はあり、この時代の有名なメーカーが作った楽器で、コンディションのよいものは、コレクションの対象にもなることから、値段も高くなる傾向があります。それ以外の時代、メーカー、コンディションの楽器の値段は、こうしたハイレベルの楽器の値段との相対的な関係で決定されていると言えるでしょう。

新興国での需要増も無視できません。古い楽器は供給が増えることがないので、需給関係上、値段は上がる傾向がありますが、すべての楽器が同様に値上がりしていくわけではないことに注意が必要と思います。バイオリンを欲しい人の懐具合は、コレクターと演奏家とでは明らかに違いますし、欲しいと思う楽器についても、コレクターと演奏家で異なります。

楽器を購入するときには、予算ももちろんですが、自分が楽器を買う理由をクリアにする必要があると思います。そして、投資対象(コレクションを含む)として(も)考えるのと考えないのとで、候補となる楽器の範囲は大きく変わってくるでしょう。

イタリアの新作も、高いものは300万円前後になるという話も聞きます。それが投資対象になるかどうかは別として、その予算であれば、100年以上前のドイツやオランダの作品で、ルックスの点でも音の点でも、かなり満足度の高いものが射程に入ることは、知っておいて損はないかも知れません。

尤も、そのような楽器が現在その値段で購入できるということは、過去100年間での値上がりが大きくなかった(=今後の値上がりも大きくない可能性が高い)ということも、よく理解しておく必要があるでしょう。
# by violink | 2012-09-29 18:05 | Instruments | Comments(0)

楽器の国籍について(雑感)

このブログの更新もずいぶん久しぶりになってしまいました。この間、ブログを更新できない重大な事情があったわけではなく、ひたすら、自分の技磨きに励んでいたということでございます。最近になって、漸く、楽器から音を出す際のコツのようなものが、以前よりもハッキリと分かるようになりました。追々、このブログでも紹介できたらと思います。

さて、今回は、奏法ではなく楽器のお話です。

バイオリンの世界では、イタリアの楽器が高級とされ、価格も高い場合が多いですが、イタリアで製作された楽器のすべて高級であるわけでも、イタリア以外で製作された楽器が常にイタリアの楽器に性能面で劣るわけでもありません。

イタリアの楽器の中でもメーカー、作り、保存状態によって価格は変わりますが、特に有名なメーカーの楽器は、価格が高い方に収斂していく傾向があるように思います。この辺りのことは、通常、楽器の購入を考えている側の人にはほとんど見当がつきませんので、イタリアの楽器を適正な価格で購入するには、市場動向を熟知した良心的な楽器屋を信頼する必要があります。

一方、イタリア以外の楽器はどうでしょうか。フランスの楽器であれば、お店で見かけることがあるかも知れませんが、ドイツやイギリス、さらにはオランダ、デンマークなどの楽器となると、ほとんど見かけることがありません。ドイツの楽器は、俗に「ジャーマン」と称されて、安物や偽モノの代名詞のような面があり、こうした楽器は時々は見かけることもありますが、これらの国で優れたメーカーが19世紀後半から20世紀前半までに製作した楽器は、日本ではほとんど見かけることがありません。

これは、楽器を購入しようとする側が、イタリアの楽器(ないしはフレンチ)を捜し求める傾向にあることと無関係ではないと思いますが、結果として、楽器を選ぶ際の選択肢を狭めてしまっているので、残念なことだと思います。私自身、それほどノン・イタリアンの楽器を見る機会があるわけではありませんが、ノン・イタリアンの楽器の中にも、時々、とても存在感のある熟成した音を持った楽器があるので、興味を持ち続けているのです。

最近では、海外の楽器屋さん(欧米)とのコンタクトが増えました。欧米の楽器屋は、在庫品がイタリアに限られず、国籍も様々ですし、中には中国のメーカーの手工品を1万ドル近くで売り出している楽器屋もあります。良い楽器であれば国籍を問わず、適正な価格で提供しようとする姿勢には好感が持てますね。尤も、日本と欧米で、お客さんのニーズがやや異なっているということなのかも知れませんが。。。
# by violink | 2012-09-17 16:08 | Instruments | Comments(0)

メロディーらしく聴かせるために

自分の大好きなメロディーを弾いて録音してみると、案外、表情が乏しくてがっかりすることがあります。それは、往々にして、弾いている自分が、そのメロディーを誰かが美しく弾いているイメージに心酔していて、自分が出している音に注意が向かないためですね。

ちょっとした注意を払うことで大きく変わる可能性があるのは、音の弾き終わりのところです。弾き始めは、きちんと音が立ち上がるようにとか、汚い雑音が出ないようにとか、いろいろ気をつかう人でも、弾き終わりには無頓着であることがあります。

これは、その音でフレーズが終わる(=休符に続く)場合もそうですが、フレーズの中の音、特に、弓を返す直前の音への注意が散漫になると、フレーズ全体が冴えない演奏になってしまいます。

弓の返しの前の音で、意図せずにディミヌエンドになっていないか、意図せずにヴィブラートが止まっていないか、ということに注意するとよいと思います。ヴィブラートに関しては、フレーズの最後までブリブリとかけ続けると、せっかくのフレーズの邪魔になってしまうこともありますね。

意図せずにディミヌエンドになってしまう原因として、弓のスピードが落ちている場合があります。弓の返しを準備するようなイメージになってしまうのかもしれません。弓の返しで雑音が出ないように、と考えすぎると、ソッと返すようにしようと、弓の返しの前で弓のスピードが落ちてしまうことがあります。その場合は、ソッと返すというイメージを改めないと改善しないかもしれません。荒療治としては、逆に、少しクレッシェンドにするようなつもりで練習してみるのもよいと思います。弓を返す瞬間まで弓のスピードを落とさないようにする練習になりますので。

ヴィブラートは、右手に注意が行き過ぎると止まってしまうことがあります。それは、そもそもヴィブラートを「かけよう」という気持ちを持ちすぎているためであることが多いと思います。「かけよう」と思ってヴィブラートをかけると、どこかに無理な力が入ってくることが多いですね。また、これとは別に、左手の指を変えるときに、いつもと言ってよいほど一瞬ヴィブラートが止まっている場合もあります。このような場合は、左手の指を、次の指を置いてから前の指を上げるようにして、2本の指が弦を押さえている状態でヴィブラートの練習をすることにも効果があります。

メロディーの話から一般的な話になってしまいました。。。
# by violink | 2011-02-12 15:59 | Phrasing | Comments(1)

長くて速いパッセージを上手く弾くには

長くて速いパッセージは、そのパッセージの中の個々の音がクリアに聞こえにくいと思います。それは、弾く方に自信がないことの裏返しであることも、往々にしてありますが、そういう気持ちの問題は別にしても、実際に、たとえば、スラーの中の個々の音は聞こえにくい面はありますね。

まずは、頭の中できちんと歌えるかどうか。これがクリアできないと、その先はありません。というのは、頭の中で歌えないと、一回一回の練習の中で、上手く弾けたのか、どこに問題があったのかを見極めることができないからです。

その上で、長いパッセージの中で音符のグループをいくつか作り、グループ毎に意識を切り替えながら弾いてみるのが効果的だと思います。グループの作り方は、ある程度規則性があった方がよいと思います。例えば、サラサーテのチゴイネルワイゼンの最初の方に出てくる、G線の開放弦から始まる4オクターブの上行のパッセージは、GHD、GHDとか、GHDGHDとか、音のグループをイメージして、その最初の音を意識しながら弾くようにすると、上手く行くかも知れません。
# by violink | 2011-01-16 10:49 | Phrasing | Comments(0)

マスター・クラスを聴講して

本日、とある高名な先生のマスター・クラスを聴講してきました。曲目はチャイコフスキー、メンデルスゾーン、シベリウスのコンチェルトです。

3人の受講生は、皆さん10代後半の将来を期待される学生さんたちで、それぞれ完成度の高い演奏をされていました。先生は、それぞれの作品の特徴を踏まえて、いろいろな音楽的な面からのアドヴァイスもされていましたが、技術的な面で、3人に対して共通してアドヴァイスがあったことは、合理的なボーイングやフィンガリングの提案です。

同じ効果が期待できるなら、ミスなく弾ける可能性の高いボーイングやフィンガリングがよいに決まっていますね。それが分かっていても、自分で考えるボーイングやフィンガリングは、自分が習ってきた先生の考えや、自分自身の経験の中から、ある程度決まったパターンのものになるのだと思います。

マスター・クラスのように、第三者たる先生からのアドヴァイスは、その意味で参考になりますね。私にとって参考になったポイントは、以下のようなことでした。

<ボーイング>
①全ての音で弓を返すのではなく、ダウン・ダウン、アップ・アップのような弾き方が楽なこともある。
②スピッカートのニュアンスは弓の寝かせ方によっても変わる。
③音量のために弓を駒に寄せ過ぎると音色がきつくなり過ぎるので注意。

<フィンガリング>
①シフティングでなく指の伸ばし(特に4)でとることによって楽に弾ける場合がある。
②弾いた後で指を指板に残しておいた方が弾きやすい場合がある。

<その他>
①フレーズの中のクレッシェンド、デクレッシェンドの音量のコントロールに気をつける。
②フレーズの中の同じ音形の音程が段階的に高く(低く)なる場合は、その音形ごとに意識して歌っていくようにする。
②フレーズの中の一音一音を歌うヴィブラートは、一音を狙ってかけるヴィブラートのように細かく速くならないように気をつける。

いろいろ気づきの多い機会になりました。これからも、できるだけ機会を作って、聴講してきたいと思います。
# by violink | 2011-01-15 23:41 | Motivation | Comments(0)

インテンポの中での揺らぎ

テンポと言えば、楽譜に指定されているテンポのことですね。速度標語であることもあれば、音符当たりの数字(1分間にその音符がいくつ入るか)であることもあります。

例えば、8小節間のフレーズが目の前にあるとして、これを厳密にインテンポで弾くとどうなるでしょう。そもそもテンポ設定が速い場合や、細かい音符が続く場合は、むしろ厳密にインテンポで弾く必要がありますが、逆に、ゆったりとしたフレーズでは、インテンポの中でのテンポの揺らぎがあって、初めて音楽らしくなってきます。

これは、例えば2拍とか3拍とか、そのフレーズを構成している小さなパーツ毎に微妙にテンポを揺らしているためですね。音から音に移るタイミングや、最初の音を弾き出すタイミングを多少インテンポより前後させることで、同じフレーズでも、いろいろなニュアンスを帯びてきます。

そのような微細なテンポの調節によって、同じフレーズでありながら、素っ気なくもなれば色彩豊かなものにもなります。いろいろ工夫してみると楽しいですね。

なお、同様のことは、テンポだけでなくダイナミクスについても言えると思いますが、ダイナミクスについては、別の機会にしたいと思います。
# by violink | 2011-01-12 12:41 | Expression | Comments(0)

音程で色彩感を表現するために

同じフレーズでも、音程のとり方一つで明るくも暗くもなりますね。音程を高めにとれば明るめ、低めにとれば暗めのイメージになるといわれます。そのときの重要なポインは半音の音程ですが、基本的な捉え方として、半音の音程は全音の1/2ではなく(たとえば、Esの音程はDとEのちょうど真ん中ではない)、高めか低めのどちらかになるべきものだと思っています。

これは、①音階の中の半音(たとえばC-durのE、H)と、②曲中にいろいろ出てくる半音、の2つに分けて捉えられると思います。

①音程の中の半音
C-durのEとHは、それぞれF、Cに寄せて狭い音程でとるのが普通ですね。これによって、スケールが引き締まって聞こえます。(ただし、これは旋律を弾くときの音程で、和音を弾くときは事情が変わります。)こうした半音を広めにとりがちですが、広い音程でとる(E、Hを低めにとる)と、何となく緊張感のないイメージが醸し出されます。(憂鬱なニュアンスを持つ旋律などでは、敢えてそのようなイメージを狙うことがあるのかも知れません。)

②曲中にいろいろ出てくる半音
①の応用ですが、その半音がどのようなスケールの中で出てくるか(①に関連します)、ということだけでなく、伴奏形との関係も加わって、響き全体として自然に聞こえる半音の音程が決まってきます。旋律が自然に聞こえる音程と、和声が美しく響く音程が時として異なるため、前後関係や音価の長さなどを考慮して一方に妥協する必要も出てきますね。

いずれにせよ、バイオリン弾きにとって、音程は、画家がパレットに取り出す絵の具のように、よく考えて最良と思えるものを選ぶ、というプロセスが伴うものだと思います。あまり考えすぎると頭が痛くなりますが、「音のパレット」を豊かにする作業自体は楽しいものです。

その作業の一環として、CDの演奏を聴き比べてみると、同じフレーズなのに人によって音程が様々であることがわかります。正しい間違いではなく、表現したいイメージの違いとして聞き比べると、表現の手段としての音程が、よりはっきりみえてくると思います。
# by violink | 2011-01-10 10:02 | Pitch | Comments(0)

弓元・弓先以外の場所から弾き始めるときに

ボーイングを決めるときには、ダウン・アップだけでなく弓元・弓中・弓先のどこを使って弾くかも考えますね。弾き始めるのは、弓元か弓先が多いと思いますが、それ以外にも、弓先1/3とか弓元1/4とか、弾き始める弓の場所を工夫することがあると思います。

弓のどこからでも弾き出せる技は、意識して練習しないと身に付かないと思いますが、この技があると、音価に応じた弓幅を使える可能性が高くなるので、フレーズ感を表現しやすくなるなどのメリットがあります。基本は、弦の上に弓を置いて安定してから弾き出す、ということですが、弓を置いている時間を最小限にする、言い換えれば、弦に触れた瞬間に弾き出すことができるのが理想です。

そのためには、弓のその箇所で弾き始めるときの3要素(速さ、重さ、駒からの距離)をよくコントロールすることに加えて、弓が必要以上に跳ねないように、できるだけ弦に近いところから着地させるのがポイントですね。弓の弾力が邪魔をしないようにしてやる必要があります。

この奏法が上手くいくためには、弓自体の性能もかなり関係してくると思います。感覚的に言えば、1mmでも0.1mmでも弓幅に応じた音が出る弓であるとよいのですが。。。そういう要素も関わってくるので、こういう奏法もあるのだ、ということを頭の片隅に置いておいて、時々、練習の合間に思い起こしてみる程度がよいかも知れません。
# by violink | 2011-01-10 02:24 | Bowing | Comments(0)

フィンガリング次第で楽々と

新しい曲の練習を始めるとき、まず最初にすることは、フィンガリングとボーイングを決めることだと思います。フィンガリングというと、大抵の場合、ポジションを決めて指番号が決まって。。。というアプローチだと思いますが、その結果、とても弾きにくいフィンガリングしか思いつかず、途方に暮れることもあります。

そこで、フィンガリングを決めるときのアプローチを多少緩めて、①同じポジションでも指の伸縮で広い音程をとる、②伸ばした指で音程をとった上でポジション移動を行う、③ハーフ・ポジションを活用する(①、②、③は独立したお話です)ことを許容すると、驚くほど簡単に音がとれることがあります。

もちろん、基本形は、ポジションを決めて指番号が決まって。。。ですので、これがきちんとできることが前提です。というのも、上に書いたことを実践するときに、音程の基準となる指がいつもはっきりしていることが大切だからです。それによって、基本形と伸縮形(とでも言うべきか)の違いを左手がきちんと認識することができます。

最近練習した曲の中では、たとえば、モーツァルトのコンチェルト第4番の第3楽章の途中で出てくる、D-Fis-H-Fis-D-H、B-Cis-E-Cis-E-Cis、H-D-Fis-D-Fis-D、Cis-E-G-E-G-Eで始まるフレーズ(どこだか分かりますか?)を弾く際のフィンガリングで、上記のアプローチを取り入れたところ、驚くほど弾きやすくなりました。

文字だけでは伝わりにくいかも知れませんが、フィンガリングを決める際の一つのヒントとしてお伝えすることにしました。
# by violink | 2011-01-08 08:26 | Fingering | Comments(0)

「回転ボーイング」の極意

「回転ボーイング」と聞いてピンと来る人は、とある先生(もともとはヴィオラ)に習ったことがある人だと思います。(ここでは匿名にしておきます。)

ボーイングの基本練習の中でも最も基礎的な、ダウン、アップの全弓を、それぞれ何度も続けて弾くものです。ダウン、ダウン、ダウン、、、アップ、アップ、アップ、、、というような感じです。ダウンでもアップでも一弓を弾き切ってから、半円を描くように腕を大きく回してもとの位置に戻るので、回転ボーイングと呼ばれてい(るのだと思い)ます。

この練習は、あまりにもシンプルであるために、考えなしに繰り返すという悪弊にも陥りやすいのですが、その一方で、ボーイングの基本をマスターし確認するために、これ以上の練習はありません。それは、左手のことを考えない分右手の動きに集中できるということと、右手もシンプルなロングトーンなので、余計なことを考えず、発音の瞬間や、ロングトーンを弾いているときの脱力などに気持ちを集中できるからです。

特に、発音については、単にきれいに弾き出せればよいということではなく、弾き出した瞬間から楽器をフルに鳴らせるボーイングを目指す必要がありますし、また、駒から指板までの間のどこを、どのくらいの速さで、どのくらいの重みを乗せて弾くのか、いろいろな組合せを試行錯誤しながら研究することも必要です。

そのためには、余計な(=より複雑な)要素を取り払って、シンプルな練習に徹するのが得策ですし、「回転ボーイング」はその代表例だと思います。

「回転ボーイング」以外にも、シンプルな練習はいろいろありますが、数ある練習方法の中でも、手間がかからず、また、練習の最初の「儀式」にも最適です。自分のボーイングのアラを見つける手段にも使えるので、短い時間でも日常的に取り入れていければと思います。
# by violink | 2011-01-04 15:53 | Bowing | Comments(0)

音程の狭さと音質の豊かさ

昨年もすっかりご無沙汰してしまいましたが、みなさん、バイオリンの勉強は捗って(はかどって)いるでしょうか。今年は、いろいろ気づいたことを、できるだけブログ(またはTwitter)を通じて発信していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

さて、昨年末に、保存状態のよい1690年代のクレモナの楽器を弾く機会がありました。音の面で普段使っている楽器との違いを感じたのは、音程の許容範囲が極めて狭いことと、音量・音質のバリエーションが極めて広いこと、の2つだったと思います。

特に、音程が極めて狭いツボにはまったときの響きの広がり方は、普段経験できない規模のものでした。その結果、ヴィブラートも無理にかけようとしなくても、響きを揺らすような感覚できれいなヴィブラートがかかるように思いました。音程の上下でなく、響きの大小によるヴィブラート効果のようなものです。

ストラドほどの名器でなくても、構造上の問題がなく、また、調整がきちんとされている楽器であれば、音程のツボははっきりと認識することができます。その音程のツボを狭く深く開拓していくようなつもりで楽器を弾くようにすると、自分自身の音程感覚も磨かれますし、楽器も正しい音程に反応しやすくなりますね。

また、音程のツボを狭く深く開拓すればするほど、その周辺(=つまりごく僅かに音程がツボから外れている部分)で音質のバリエーションを増やすことができます。ほとんど音程に影響を与えずに、音のニュアンスだけを明るめ、暗めに持っていくことができるようになります。

今年は、こうした「気づき」をさらに推し進めて、実際の演奏の中でより自然に使い分けて行けるようになりたいものだと思います。
# by violink | 2011-01-03 19:10 | Instruments | Comments(0)

ポジション移動でヴィブラートが途切れないようにするために

久々に、練習に関するトピックでの投稿です。

後で録音を聴いてみたら、ポジション移動するたびにヴィブラートが途切れていた、ということはありませんか。

ポジション移動は、移動先の音程を気にすればするほど、左手も硬くなりますし、ヴィブラートも途切れやすくなると思いますので、まずは、無駄な力を入れずに、ポジション移動ができるようにすることが大切ですね。

その上で、ヴィブラートの動きとポジション移動とをシンクロさせる練習が効果的だと思います。
これは、一言で言えば、ヴィブラートの往復運動の向きがポジション移動の向きに揃ったところで、ポジション移動する、ということなのですが、これを精緻にやるのは至難の業です。

実際には、極めて遅いテンポでこのようなシンクロを行ってみることで感覚をつかみ、ある程度できるようになったら、そのイメージを大切にしてインテンポで弾いてみるということだと思います。

テンポを徐々に上げていく、、、という類の練習は必要ないと思います。が、一旦出来るようになったら後は無意識のうちにできている、という種類のものことではなく、ときどき思い出してチェックしてみる必要があると思います。

ポジション移動でヴィブラートが途切れないようになると、音楽の表現が格段に充実してきますし、楽器の響きも持続しますので、良いことずくめだと思いますね。
# by violink | 2010-06-27 22:29 | Vibrato | Comments(0)

Christine Walevskaのコンサート(6/6)

皆さん、ご無沙汰しています。
ご無沙汰している間にも、毎日多数のアクセスをいただき、ありがとうございます。

久しぶりにブログを更新するのですが、それはあるコンサートでの気づきからです。
タイトルにあるコンサートがそれです。

Christine Walevska(ワレフスカ)というチェリストをご存じでしょうか?
そう言う私も、先月までは知りませんでした。ネットで簡単に検索できますので、
プロフィールなどの紹介は割愛しますが、往年の巨匠のスタイルを彷彿とさせる演奏は、
チェロを聴いたというよりも、音楽そのものを目の当たりにしたと言った方がよく、
彼女の音楽観、人生観というようなものが伝わってくるような演奏でした。

youtubeでも、彼女の演奏を聴くことができます。

さて、気づきとは何だったか。。。

それは、一言で言うならば、楽器一つで表現できる世界の如何に広大であることか、
ということに尽きます。楽器から音を出すという作業とは別次元のところに、音楽を表現するということがあると思います。

個々の音楽作品に何を感じ、感じたものをどうしたいのか。
その内なる自分の思いに耳を傾けて、それが、表現したい、伝えたい、という思いに至るとき、生きた演奏が可能になるのでしょう。

そのような「生きた演奏」を目の当たりにして、小さなバイオリンという楽器の持つ可能性を、改めて教えられたような気がします。

とても素晴らしい演奏会でした。
# by violink | 2010-06-12 22:40 | Concert | Comments(0)

佐藤俊介のパガニーニ Part III

さて、前置きが長くになりましたが、CDを聴いての感想を簡単に書いてみたいと思います。

なによりもまず、ガット弦の音の広がりの良さが感じられました。新作の楽器だからか、音のきめ細かさとか、凝縮された感じはあまりないのですが、恐らく巻き線の弦よりも響きが豊富だと思いました。また、音がより自然に弓の動きに付いてくるという感じがしたことと、左手の指をしっかりと押さえなくても音になりそうな感じがしました。

当時のパガニーニの再現という意味合いもあるのかも知れませんが、それを措いても、サウンド的には面白いアプローチだと思いました。

それから、マイクが近い。佐藤さんのブレスや、指板を叩く音が聞こえてくる近さですね。ブレスの取り方は表現に直結することですので、佐藤さんがどのようにブレスを取っているのかが分かって、興味深いですね。ブレスの取り方という以前に、呼吸をきちんとせずに(=深く息を吸わずに)演奏してしまうことが多い僕には、反省点でもあるのですが。。。

後は、テクニックを聴かせるための作品、と捉えたときに、どのように表現すれば効果的なのか、ということが考え抜かれた演奏だと思いました。実は、この作品(カプリース作品1)は、テクニック的に難しいからか、きちんと弾けていることだけが伝わってくる演奏が多いです。聴いている人が思わず吹き出してしまうような、そのような滑稽さというか意外さというか、そのような部分まで「見せて」いる演奏は、多くはありません。が、佐藤さんの演奏は、そのような聴かせ方を意識していると思いました。

曲毎にも、フィンガリングとかニュアンスとか、いろいろと気づいたことはあるのですが、人それぞれだと思いますので、ここでは省略します。如何に楽に弾けるかは、脱力ももちろんですが、フィンガリングに相当依存すると思うので、これからも研究していきたいと思います。

Ruggiero Ricciが弾くこの作品のDVDが出ているのですが、しばらく前にそれをビデオで見たときに、「この人はなんと楽々この曲を弾くのだろうか。。。」と驚嘆したことがあります。そのようなアプローチをとりながら、僕自身もこの作品をじっくりと眺めてみたいと思いました。そういうモティべーションを与えてくれた演奏でした。

<本日の楽器>Giuseppe Lucci 1965
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# by violink | 2009-07-13 01:13 | My Feeling | Comments(0)

佐藤俊介のパガニーニ Part II

パガニーニは、当時、どのような演奏をしていたのでしょうか。

このテーマについては、往年の巨匠Ruggiero Ricciが、"Ricci on Grissando"というタイトルで本を書いています。主として左手のテクニックについて、シフティングでの親指の役割や、同じ指で続けて音をとるフィンガリングのことなどが書かれています。

当時の演奏スタイルに思いを馳せるよすがになるだけでなく、現在の常識的なシフティングやフィンガリングよりも、楽に演奏できる方法があることが分かり、とても興味深いと思います。

それにしても、カプリースひとつとってみても、彼の作品は、明るくシンプルなメロディーと、超絶技巧の部分が随所で交錯していて、超絶技巧だけにこだわると、メロディーのシンプルな美しさが犠牲になってしまうように思います。

その超絶技巧についても、確かに難しいことには違いがないのですが、彼が、このような超絶技巧を随所に盛り込んだ作品を書いた意図として、やはり、彼が出てくるまでは誰もやらなかったことを披露することで、聴衆を喜ばせるエンターテインメントの要素があるのではないかと思います。

バイオリンでこんなことが出来るのか!という新鮮な驚きと、何やら細かいことをネチネチとやっている「作業」の不思議な滑稽さとが入り交じって、当時の聴衆は大いに楽しんだことでしょう。

僕は、そのような要素を、パガニーニの演奏に期待します。
この点で、佐藤俊介のカプリースには、とても楽しめる部分が多くありました。

中には、僕が彼ほどの技術を持っていたならば、ここはこうしただろう。。。という箇所もあります。バイオリンを弾く人は、このような聴き方をするのも楽しいですよね。

<本日の弓> Joseph Fonclause
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# by violink | 2009-07-05 21:47 | My Feeling | Comments(0)

佐藤俊介のパガニーニ

もう既にお聴きになった方も多いかも知れません。

佐藤俊介は、デビュー盤のイザイの無伴奏ソナタの演奏を聴いて以来、
僕の最も気に入っている演奏家の一人です。

その彼が、(裸の)ガット弦を張った新作の楽器で演奏したカプリースのCDをリリースしたので、早速、聴いてみました。

ドラマとか映画とか、何度も見直すと、その都度画面のどこかに新しい発見がありますよね? それだけ、人間の感覚はどこかにフォーカスしがちで、全体を捉えにくいものだと思います。

これは彼のカプリースにも当てはまると思います。既に10回以上聴いていますが、
そのたびに、新しい発見がありました。

一言で言うならば、恰も見慣れた名画の、作曲当時のビビッドな色彩感が再現されたという感じです。そこには、こうであっただろう、こうでありたい、という演奏家の思いも当然入ってくるはずなので、パーツ毎には好みに合う合わないがあるかも知れません。

詳しくは、いずれの機会に。。。

<本日の弓> Etienne Pajeot (school)
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# by violink | 2009-06-25 06:30 | My Feeling | Comments(0)

名演奏とは? PartII

名演奏とは。。。この質問を知人にぶつけてみました。

知人はプロの演奏家との交流が多い方で、また、
プロになるために地道に努力をしている幼い人、若い人のその努力ゆえに、
こうした人たちに一種の尊敬の念を抱いている方です。

彼曰く、名演奏とは、行き届いた演奏とのことでした。
楽譜に書かれた情報をきちんと音にしていくためには、技術も必要ですし、
表現上も、バランス、音質、テンポなど、言葉にし切れない要素も含めて、
いろいろな視点がありますね。

これらのことに一通り目配りができている、ということ自体が大変なことだと思いますが、
逆にそれだからこそ、「行き届いた」演奏は、それ自体が名演奏だと思えるのかも知れません。

僕もバイオリンを弾く人間ですので、人の演奏を聴くときに、どうしても、
演奏者の耳で聴いてしまいます。そして、
名だたる巨匠の演奏に感動してきた一方で、
巨匠とされない演奏家の「行き届いた」演奏にも、大いに感銘を受けてきました。

結局は、名演奏というラベルを貼るかどうかの違いでしかないのかも知れません。

<本日の弓> Andre Chardon
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# by violink | 2009-06-25 05:55 | My Feeling | Comments(1)

名演奏とは?

お久しぶりです。あっという間に今年も5月末。
月日の経つのは本当に早いものですね。

さて、「名演奏」と言われる演奏に出会うことがありますが、
自分で「名演奏」を選ぶとなると、相当難しいですね。

目線を少し変えて、自分が良いと思う演奏についてはどうでしょうか。

自分にとって心に響く演奏は、「名演奏」だから心に響くのではなく、
言葉以前に心に届くものがあったからだと思いますし、自分にとってはそうでも、
他の人の心には響かないこともあるでしょう。。。

そんなことに思いを巡らせながら、さて、僕の心に響く演奏はどんな演奏だろうか。。。
一言で言うならば、ひと味違う演奏で、自分の感性にしっくりくる演奏ですね。

最近の世の中では、差別化という言葉もよく使われていて、それを気にする余り、
違いを作ることが先になり、違うことをもってよしとするような風潮すらあります。

これは本末転倒ですね。

人それぞれ違う環境で生まれ育ち、生活しているのですから、
同じものを見聞きしても、感じることは同じではないはずですよね。

そういうところから、人の感性はそれぞれですし、
演奏の違いも自ずから生まれるのでしょう。

その違いが聞こえる演奏は、興味を持って聴くことができますし、
そういう演奏の中に、僕の心に響く演奏があると思います。

多少大げさな言い方をすれば、その人が生きていて、音楽作品を音にしている、
というプロセスがひしひしと伝わってくる演奏でしょうか。

こんな思いを秘めつつ、普段聞き慣れたCDを聴いてみると、
そこに何らかの発見があるのは、面白いことですね。

<本日の楽器> Mario Gadda c.1970
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# by violink | 2009-05-25 03:18 | Performance | Comments(0)

ご無沙汰してしまっております。。。

気づいてみたら、昨年は、1年近くもブログを更新していませんでした。
この間、根気よく立ち寄ってくださる方も(RSSも?)多く、もうすぐ10万アクセスです。
どうもありがとうございます。

さて、ブログは更新しなくても、僕自身にとって、バイオリンの魅力はさらに大きなものとなり、少しでも本来の明るく輝くバイオリンの音色に近づくため、自分の奏法をじっくりとみつめることに時間を振り向けてきました。

そこそこの演奏に甘んじるのでなく、偉大な作品の真髄に少しでも触れられるよう、自分なりに腕を磨いてきたつもりです。また、演奏上の問題をできるだけ効率よく解決するための練習方法を見直してきました。

このブログでも、かつてその「ノウハウ」をご紹介してきましたが、レファレンスとして使うには、ブログは多少不便かも知れません。やはり、ブログはエッセイのようなものに向くのでしょう。

そこで、今年は、ホームページを立ち上げて、普段レッスンを受けていない(僕を含め)アマチュアの方々が、限られた時間を、より音楽作りの方に振り向けるため、奏法上の問題を解決する糸口をできるだけ簡便に見つけられるFAQ、HELP、トラブルシューティングのようなものにしていきたいです。

しばらくは、その準備で、またブログの更新が疎かになるかも知れませんが、少しずつ作り込んで、作成途中でも、準備がある程度できたところで、このブログでもアナウンスしたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いします。

VIOLINK
# by violink | 2009-01-01 01:02 | Others | Comments(1)

音と言葉

タイトルの「音と言葉」は、かの有名なフルトヴェングラーの著書の邦訳版のタイトルでもあります。その本の内容とは直接関係はないのですが、最近、音のことを言葉で表すことの虚しさというか、音のことは音に聞けのようなことを感じることが多くなりました。

音の持つ情報量は言葉の持つ情報量よりも多い、ということなのでしょう。それは生い立ちを振り返ってみれば至極当然のことで、言葉も文字も、人の意志をもって初めて発せられるが、音は、自然界で生み出されるところに発端がある。この違いでしょうか。

情報社会に生きている私たちは、技術の進歩によって、より多くの情報量をよりコンパクトにより速く伝える、というプロセスを日常的に感じながら生活しています。音楽に込められる情報量、情報の伝わる速さというものは、言葉の比ではないと僕は思いますし、それだからこそ、音楽にどれだけの情報を感じ取れるのか、それをどれだけ表現できるのか、ということと向き合うことへの無限の興味と喜びを感じるのでしょう。

最近は、ベートーヴェンのソナタを第1番から丁寧に譜読みをしています。ベートーヴェンが先達たるモーツァルト、ハイドンといった巨匠の後に生まれて、どこに自分の存在感を示そうとしたのか、譜面を読めば読むほど、そういう工夫というか主張が伝わってきます。そして、そのような主張をクリアに表現した録音もあります。また、演奏家のための解説本もシゲティやロスタルが書いています。これだけ勉強の材料が揃ったソナタはベートーヴェンのものを措いて他にはないでしょう。

しばらく先になるでしょうが、こうした取組みの成果を、ネットを通じて皆さんにご披露できるようになることを目標に据えて、これからも、日々時間の許す限り、精進していきたいと思います。
# by violink | 2008-02-13 05:14 | My Feeling | Comments(0)

佐藤俊介の小品集(CD)

元来、僕は余りCDを買う方でもないのですが、この佐藤俊介のCDは例外です。イザイの無伴奏ソナタでCDデビューするのも異例ですが、第二弾が小品集というのも意外でした。しかし、そういうところに、彼の主張が如実に感じられることで、僕にとって、まずこのCDが持つ価値となっています。

演奏について批評することはしませんが、ストラドのよい音を目の前で聞いたらこういう感じなのでしょうね。爽やかで明るくて、音を聴いているだけで森林浴をしているような、そんな気分にさせてくれます。

それにしても、かつての巨匠たちの演奏を目の当たりにするような歌いまわし。古きよき時代の、人々がまだ気持ちに余裕を持っていたであろう頃の、懐かしい響きがするのに、それだけでは終わらずに、明らかに巨匠たちとは違う表現が随所にみられることは、20台前半という彼の年齢からは、いささか不思議な感じすら覚えました。

恐らくは、幼少の頃から、単にバイオリンの勉強をしてきたというだけでなく、まさに巨匠たちの豊かな音楽を普段から耳にし、それが肥やしとなって、自分の歌の世界が形成されてきたのでしょう。借り物でないかくも格調高い音の世界に出会うのは久しぶりのことです。

生まれていない時代の音楽を、確実に次の世代(=今世紀生まれの人たち)に受け継いでいく伝道師のような役目を果たしてくれることを、期待したいと思います。
# by violink | 2007-09-22 22:31 | My Feeling | Comments(3)