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マスター・クラスを聴講して
本日、とある高名な先生のマスター・クラスを聴講してきました。曲目はチャイコフスキー、メンデルスゾーン、シベリウスのコンチェルトです。
3人の受講生は、皆さん10代後半の将来を期待される学生さんたちで、それぞれ完成度の高い演奏をされていました。先生は、それぞれの作品の特徴を踏まえて、いろいろな音楽的な面からのアドヴァイスもされていましたが、技術的な面で、3人に対して共通してアドヴァイスがあったことは、合理的なボーイングやフィンガリングの提案です。 同じ効果が期待できるなら、ミスなく弾ける可能性の高いボーイングやフィンガリングがよいに決まっていますね。それが分かっていても、自分で考えるボーイングやフィンガリングは、自分が習ってきた先生の考えや、自分自身の経験の中から、ある程度決まったパターンのものになるのだと思います。 マスター・クラスのように、第三者たる先生からのアドヴァイスは、その意味で参考になりますね。私にとって参考になったポイントは、以下のようなことでした。 <ボーイング> ①全ての音で弓を返すのではなく、ダウン・ダウン、アップ・アップのような弾き方が楽なこともある。 ②スピッカートのニュアンスは弓の寝かせ方によっても変わる。 ③音量のために弓を駒に寄せ過ぎると音色がきつくなり過ぎるので注意。 <フィンガリング> ①シフティングでなく指の伸ばし(特に4)でとることによって楽に弾ける場合がある。 ②弾いた後で指を指板に残しておいた方が弾きやすい場合がある。 <その他> ①フレーズの中のクレッシェンド、デクレッシェンドの音量のコントロールに気をつける。 ②フレーズの中の同じ音形の音程が段階的に高く(低く)なる場合は、その音形ごとに意識して歌っていくようにする。 ②フレーズの中の一音一音を歌うヴィブラートは、一音を狙ってかけるヴィブラートのように細かく速くならないように気をつける。 いろいろ気づきの多い機会になりました。これからも、できるだけ機会を作って、聴講してきたいと思います。
by violink
| 2011-01-15 23:41
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