作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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パガニーニの難曲を弾きこなすには

さてさて、今回のタイトルはいささか過激なものになりましたが、私自身、パガニーニの難曲とはほとんど無縁の存在ですので、大上段に構えてパガニーニの弾き方を伝授申し上げる立場にはございません。

それなのになぜこのタイトルなのかと言えば、「超絶技巧」=難しいテクニックとイメージして、ことさらに難しく考えてしまうことが多いからです。

最近の世の中では、ポジティブ思考というのがはやっているようで、困難な局面も前向きに考えていくことで解決法がみえてくるというのは、なかなか心強い話ではあります。(と、簡単に受け入れてしまう人のことを「おめでたい人」という人もおりますが。)

さて、超絶技巧のパガニーニですが、所詮、ヴァイオリンという楽器、左手が動けるエリアも右手が動けるエリアも、初心者にとっても巨匠にとっても全然変わらない中で、その動きの精度の高さが超絶技巧を生み出すわけですね。(筋肉が固くてそもそも指が伸びない回らないということはあるかも知れません。。。)

精度を上げるにはどうするか。。。それは、途中の障害物をできるだけ少なくするということです。ここでいう障害物とは。。。余計な動きのことですね。例えば、分かりやすいところでは、弓の移弦の角度とか、左手の指を指板からどのくらい高くまで上げるか、というようなことですし、もう少し複雑になると、このフィンガリングとあのフィンガリングではどちらが楽か、というようなことも含まれてきます。

要するに、余計な動きをどんどん取っていくこと、必要最小限のものだけを残していくことで、これまで弾けないと思っていたものが、ある程度簡単に弾けたり、少なくとも弾くメドが立ってきたりするんですね。

ルッジェーロ・リッチという超高齢のパガニーニ弾きのビデオを見たことがありますが、この人の場合、左手の指はヒタヒタと指板の上を這うように動いていましたし、右手の弓の移弦では、弓が動く代わりに楽器の角度(=身体や首の角度と)が変わっていたりしました。これをそのまま真似するわけには到底行きませんが、一つのヒントがあるように思いました。高齢の名手の演奏は、若手の名手の演奏に比べて、一つ一つの動きに無駄がない場合が多いと思うんですね。

話は若干飛躍しますが、頭で「難しい」と考えることは、実際に難しくなってしまう場合があるんですね。あえてそんな先入観で自分を縛ってしまうこともないのかな、というように思います。

ところで、タイトルに戻りますが、パガニーニというのは超絶技巧があれば弾きこなせるのかというと、私はそうは思いません。超絶技巧をさらさら弾いたのでは、淡泊すぎてパガニーニにならないように思います。難しいことを何とかやりこなしている(やりこなせている)という見せ方も必要なように思うんですね。サーカスの綱渡りを、両手を横に広げて重心を取るようにして、ときどき歩みが速くなったり遅くなったりするから、観客は固唾をのんで見守るわけで、これが普通に歩くようにサラサラと渡られると、面白みも有り難みもないように思います。

さて、皆さんにとってのパガニーニの名演は、いかに。。。?
by violink | 2004-11-15 12:43 | Fingering
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