作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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楽器の国籍について(雑感)

このブログの更新もずいぶん久しぶりになってしまいました。この間、ブログを更新できない重大な事情があったわけではなく、ひたすら、自分の技磨きに励んでいたということでございます。最近になって、漸く、楽器から音を出す際のコツのようなものが、以前よりもハッキリと分かるようになりました。追々、このブログでも紹介できたらと思います。

さて、今回は、奏法ではなく楽器のお話です。

バイオリンの世界では、イタリアの楽器が高級とされ、価格も高い場合が多いですが、イタリアで製作された楽器のすべて高級であるわけでも、イタリア以外で製作された楽器が常にイタリアの楽器に性能面で劣るわけでもありません。

イタリアの楽器の中でもメーカー、作り、保存状態によって価格は変わりますが、特に有名なメーカーの楽器は、価格が高い方に収斂していく傾向があるように思います。この辺りのことは、通常、楽器の購入を考えている側の人にはほとんど見当がつきませんので、イタリアの楽器を適正な価格で購入するには、市場動向を熟知した良心的な楽器屋を信頼する必要があります。

一方、イタリア以外の楽器はどうでしょうか。フランスの楽器であれば、お店で見かけることがあるかも知れませんが、ドイツやイギリス、さらにはオランダ、デンマークなどの楽器となると、ほとんど見かけることがありません。ドイツの楽器は、俗に「ジャーマン」と称されて、安物や偽モノの代名詞のような面があり、こうした楽器は時々は見かけることもありますが、これらの国で優れたメーカーが19世紀後半から20世紀前半までに製作した楽器は、日本ではほとんど見かけることがありません。

これは、楽器を購入しようとする側が、イタリアの楽器(ないしはフレンチ)を捜し求める傾向にあることと無関係ではないと思いますが、結果として、楽器を選ぶ際の選択肢を狭めてしまっているので、残念なことだと思います。私自身、それほどノン・イタリアンの楽器を見る機会があるわけではありませんが、ノン・イタリアンの楽器の中にも、時々、とても存在感のある熟成した音を持った楽器があるので、興味を持ち続けているのです。

最近では、海外の楽器屋さん(欧米)とのコンタクトが増えました。欧米の楽器屋は、在庫品がイタリアに限られず、国籍も様々ですし、中には中国のメーカーの手工品を1万ドル近くで売り出している楽器屋もあります。良い楽器であれば国籍を問わず、適正な価格で提供しようとする姿勢には好感が持てますね。尤も、日本と欧米で、お客さんのニーズがやや異なっているということなのかも知れませんが。。。
by violink | 2012-09-17 16:08 | Instruments | Comments(0)
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