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ノン・ヴィブラートによる練習
以前のメモで、ノン・ヴィブラートの練習は、ヴィブラートをかけるための基礎練習として、ボウイングに気をつけながら行うという趣旨のことを書いたことがあります。実際問題として、ノン・ヴィブラートで弾けないとなると、それは、ヴィブラートがコントロールできていない(=かけたくなくてもヴィブラートがかかってしまう)ということなので、その意味でも、ノン・ヴィブラートで弾くことを、時々、意識的にやってみた方がよいと、僕は思っています。
さて、ノン・ヴィブラートで弾くときに気をつけることとして、ボウイングのほかに音程がありますね。ヴィブラートがそれらしく聞こえるためには、つぼにハマッた音程とわずかにズレた音程の間で揺らす必要があるので、この「つぼにハマッた音程」がきちんと取れることが、美しいヴィブラートの大前提となります。そこで、ノン・ヴィブラートで練習するときに、一つ一つの音が出た瞬間に「つぼにハマッた音程」で弾き出せているかどうかをチェックすることが有益です。 難しいことは、ボウイングがきちんとしていないと、左手は「つぼにハマッた音程」を取っていても、そういう響きがしないことですね。したがって、結局、右手と左手の両方の問題になってきます。 よく、上手な人は開放弦を弾いても美しい響きがするとか、ノン・ヴィブラートで弾いても表情がこもる、とか言うことがありますが、今回書いたようなことがきちんと出来ていればこそなのでしょう。ヴィブラートをかけないことで、そういう疎かになりやすい部分をさらけ出して練習することで、「上手な人」になれるのかも知れません。
by violink
| 2005-08-10 05:44
| Vibrato
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