作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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<番外編>「原因」と「結果」

原因から結果が生まれる、ということは自明ですが、最近、世の中では、結果を生み出すための「促進剤」のようなものの「開発」が盛んになっていると思います。

例えば、モノを売るときにも、どういうものが売れるのか、から始まって、どう説明すれば売れるのか、となり、何を売るかよりもどう売るかのノウハウの方に、重心が移ってきていると思います。買い手が買いたくなるような説明を散りばめたアドで、世の中は埋め尽くされているとも言えます。

それで売れれば結果オーライですし、売れなければ話にならない。モノを売るということに関しては、それでよいのでしょう。では、演奏ということについてはどうでしょうか。実は、演奏についても、モノを売るのと同じようなアプローチが、最近は増えてきているように思います。演奏効果を狙った味付けの仕方というものがあり、それが演奏の印象を高めるというわけです。

話は多少飛躍しますが、例えば、化学調味料の味に慣れると、天然調味料の味が物足りなく感じると言われます。味の調え方としてどちらが優れているのか、というと、これは好みの問題にもなるわけですが、化学調味料というものが、天然調味料を模倣したものであることを考えれば、味の本質は天然調味料にあると言えるでしょう。

ただし、普段、化学調味料の味に慣れている人が、それをおいしいと感じるかどうかは別問題ですし、天然調味料の方がコストがかかるために、コスト・パフォーマンスを考えてしまうと、化学調味料でいい、ということにもなるでしょう。

そんな中で、音楽表現における必然とは何か、ということが問題になってきます。どこまで、どんな味付けをすることが、ある作曲家の作品の料理の仕方として、適当であるのか。これは、文章では書き切れない深遠なテーマであります。最終的には、自分の「舌」に頼るしかないわけですが、その判断基準として、何を据えるかということが重要ですね。

世の中で数多く売られているCDの中には、宣伝費をかけて売出し中の話題満載の演奏もあれば、数十年間前からのロングセラーもあります。いろいろな演奏を楽しむという意味で、売出し中のCDも楽しく聴けますが、地味ながら売れ続けるロングセラーの方には、音楽表現における必然を見つけるヒントがあるような気がします。

最近、僕が聞き直したCDとして、シェリングvsヘブラーによるベートーヴェンのソナタ全集、カントロフvsルヴィエによるフランクのソナタがあります。何れも、書棚に長く「滞在」しているCDで、折に触れて聴いてはいたのですが、今頃になって、僕に対して訥々と語りかけるようになってきました。

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- Antonio Stradivari 1716 "Soil" -
by violink | 2006-01-31 23:18 | Performance
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