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ゆっくり練習するコツ
弾けない箇所をゆっくりしたテンポで練習する、ということは、誰もが考えることなのですが、ゆっくり練習するときのコツを押さえておかないと、練習する意味がなくなってしまいますね。コツとは、テンポを落とすと、音の動きは遅くなり、音の長さは長くなりますが、それ以外の動きはインテンポと同じ速さでやることです。
例外は、ヴィブラートの練習や一弓連続スタッカートのように、手の動き自体をマスターするための練習で、こういう練習では、スローモーションのような感覚で、すべての動きをゆっくりさせて練習する意味があると思います。 逆に、楽譜を前にして、ゆっくりしたテンポから練習するというときは、スローモーションになっては練習の効果が上がりません。例えば、音の立上りの弓の動かし方とか、左手の指を指板に下ろす速さとか、シフティングのスピードとか、そういうものは、ゆっくりしたテンポであっても、インテンポと同じ素早い動きで練習することが大切だと思います。 要は、ゆっくり練習するというのは、いろいろなところに目配りをする余裕を持つためにやるのですね。弾けないところを弾けるようにするための練習は、それ以前の段階の話で、パーツ毎に分解して、スローモーションのようなこともやりながら、その動き自体を体に馴染ませるということだと思います。 ですので、テンポを徐々に上げていくというのは、いちいち目配りしなくても弾ける部分を増やして行くというか、このテンポならこの程度目配りをすれば弾ける、ということを、テンポを上げながら確認していくプロセスだと考えています。
by violink
| 2007-08-18 13:00
| Practise
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