作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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音と言葉

タイトルの「音と言葉」は、かの有名なフルトヴェングラーの著書の邦訳版のタイトルでもあります。その本の内容とは直接関係はないのですが、最近、音のことを言葉で表すことの虚しさというか、音のことは音に聞けのようなことを感じることが多くなりました。

音の持つ情報量は言葉の持つ情報量よりも多い、ということなのでしょう。それは生い立ちを振り返ってみれば至極当然のことで、言葉も文字も、人の意志をもって初めて発せられるが、音は、自然界で生み出されるところに発端がある。この違いでしょうか。

情報社会に生きている私たちは、技術の進歩によって、より多くの情報量をよりコンパクトにより速く伝える、というプロセスを日常的に感じながら生活しています。音楽に込められる情報量、情報の伝わる速さというものは、言葉の比ではないと僕は思いますし、それだからこそ、音楽にどれだけの情報を感じ取れるのか、それをどれだけ表現できるのか、ということと向き合うことへの無限の興味と喜びを感じるのでしょう。

最近は、ベートーヴェンのソナタを第1番から丁寧に譜読みをしています。ベートーヴェンが先達たるモーツァルト、ハイドンといった巨匠の後に生まれて、どこに自分の存在感を示そうとしたのか、譜面を読めば読むほど、そういう工夫というか主張が伝わってきます。そして、そのような主張をクリアに表現した録音もあります。また、演奏家のための解説本もシゲティやロスタルが書いています。これだけ勉強の材料が揃ったソナタはベートーヴェンのものを措いて他にはないでしょう。

しばらく先になるでしょうが、こうした取組みの成果を、ネットを通じて皆さんにご披露できるようになることを目標に据えて、これからも、日々時間の許す限り、精進していきたいと思います。
by violink | 2008-02-13 05:14 | My Feeling
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