作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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音色のパレットを増やすために

 バイオリンは様々な音色を出すことのできる楽器です。というのは、コントロールできるファクターが沢山あるからですね。音程、弓を当てる場所、弓の速さ、弓にかける重さ、ヴィブラートの速さ・幅、などなど。これらを全て変数と捉えて可能な組合せを考えると、それはもうとんでもない種類の音色が考えられるわけですね。

 ところが、実際にはそのようなことをやる人はいません。音色のパレットを増やす目的は、バイオリンという楽器からどんな音色が出せるのかを極めることではなく、音楽を表現するためにどのような音色を使うべきかを極めることにあるからですね。

 その手がかりはバイオリン自体にあるのではなく、音楽作品の方にあるわけです。そこで、音楽作品を研究して、自分なりにどの部分をどのような音色で弾きたいのかというイメージを作っていく必要があるわけです。

 つまり、いささか逆説的ですが、音色のパレットを増やすための第一の作業は、バイオリンを持たずにやるべきなのだと思います。

 どの曲のどの部分をどのような音色で弾きたいのか、そういう感覚を磨いていく必要があります。人によっては、磨くまでもなくはっきりそういうものを持っている人もいるでしょう。この作業は、しかし、義務的なものになっては本末転倒で、自分の心の声に耳を傾けるかのように、自分の内面を探っていく作業になってきます。

 まったく同じというわけではありませんが、声の出し方がこれと似ていると思います。声を出すときに、どんな声色を使って話すかを考えるよりも、どんな内容をどのような言葉を使って相手に伝えようかと考えますね。内容と言葉が決まってくれば、自分のそれまでの人生の中で使ってきた声のニュアンスの中から、それを伝えるのにピッタリのニュアンスを半ば無意識のうちに選んで話をするわけですね。

 バイオリンで音色のパレットを増やす作業も、本当はこういう順番なのだろうと思っています。したがって、バイオリンを持たずに、自分に対して音色のイメージのインプットを行うことが大切になってきます。それが人の声なのか、人が弾くバイオリンの音なのか、別の楽器の音なのか、自然界に存在する音なのか、、、いろいろなケースがあるでしょう。

 バイオリンを持たずに音色のパレットを増やすために、自分のバイオリン以外から音色のイメージを受け取るという感じを大切にしたいと思っています。
by violink | 2004-08-03 18:16 | Expression
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