作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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カテゴリ:Instruments( 20 )

楽器の手入れについて

今回は、いつもの話題とはちょっと毛色の違う話です。

楽器の手入れというのは、要するに、自分がその楽器を手に入れた時の状態に出来るだけ近い状態を保つために普段何をすればよいか、ということですね。

したがって、楽器をケースに戻すときに汚れを落とすことが基本になります。汚れとは、汗、手垢、松脂、ホコリといったところでしょうか。通常、乾拭きをすることでこれらはすべてとることができますね。拭くときに使うものは、ニスを傷つけないような素材のものである必要がありますし、力を入れてゴシゴシ拭くのではなく、楽器の表面を軽くなでるように拭きます。

汗については、そもそも楽器を弾いているときに楽器の接着部分が汗で濡れることを出来るだけ避けるようにします。楽器を構えるときに顎当ての辺りに布を当てるのは、そのための一つの方法ですね。ただ、布のせいで楽器が滑らないように、布の材質を選ぶ必要があります。ちなみに、私はセーム革を使っています。楽器を弾いた後は、手が触れたところはすべて拭くようにして、汗と手垢(油分)を取り除くようにします。そのときに、布が駒に引っかかって、駒を倒すことがないように気をつけます。

松脂については、弾くたびにきちんと拭き取るようにすれば、普通は乾拭きできれいになりますね。ただ、駒のそばにあまり沢山の松脂の粉が飛び散っているような場合は、そもそも弓の毛に松脂をつけすぎていないかチェックすることが必要ですね。それから、弓のスティックにも松脂はつきますから、これも拭き取っておく方がよいでしょう。さらに、時々でよいでしょうが、f字孔を綿棒で軽く触るようにすると、ここについた松脂も簡単に取れますね。

ホコリがたまりやすいのは、顎当てやテールピースの下、指板の下、糸巻箱の中ですが、ごくたまに布や綿棒を使ってこれらの箇所を触るようにすれば、これは簡単に取れます。まあ、ホコリについては、それほど神経質になる必要はないと思いますが。楽器の中を掃除することも、考えられないではないですが、私はやっていません。(ホコリをとるという意味では、10年に1度もやれば十分過ぎるくらいではないでしょうか。(笑))

ところで、楽器を拭くときにクリーナー(液体)を使うかどうかですが、通常、クリーナーには研磨剤が入っており、ニスを削る作用があることに留意すべきですね。それで、もし使う場合でもごく少量にとどめるべきだと言われています。また、過去に修理を行った箇所にクリーナーが滲み込むと、将来、その部分のニカワが弱くなって張り直す必要が生じたときに、ニカワの付きが悪くなるということもあるようです。そこで、クリーナーを使うような掃除は楽器屋さんに任せた方が無難だと思います。

さて、ここまでは「後からついたものを取り除く」というお話ですが、これ以外にもいくつか気をつけるポイントがありますね。

まず、楽器の弦を練習の度にゆるめるかどうかですが、特に古い楽器で表板にかかる張力を時々リリースしてやる必要がある場合を除いては、通常は必要ないと言われていますね。弦を張りっぱなしにしても、それがために楽器が壊れるということはないと思います。(楽器を高温多湿のところに放置すれば別でしょうが。)

次に、弓の毛を緩めることについてですが、弓のスティックの寿命をのばすためにも、毛は完全に緩めるのがよいと、私は思っています。通常、これは目で見ながら緩めれば簡単に出来ることですが、湿度が高いと毛が伸び、低いと毛が縮むので、このために弛め切ったはずの弓が、次にケースを開けたときには何故か緩み切っていない、ということが起こり得ますので、出来るだけ余裕を持って緩めておくのがよいと思います。弓の毛を張り替えたときに弓の毛が短めになると、ネジを完全にゆるめても毛が多少張った状態になってしまうことがありますので、毛替えのときに毛の長さを指定するか、完全に緩められるような長さにするようにお願いするとよいでしょう。

それから、糸巻がスムーズに回るようにするための調整ということもありますが、これは弦を張り替えるときに、ヒルのスティックと呼ばれるクレヨンのようなものを、糸巻きと糸巻箱が当たるところにごく軽く塗ってやるようにすれば、簡単に解決すると思います。塗りすぎると逆効果ですので、楽器屋さんに任せた方がいいという方もいると思います。

さらに、駒がきちんと立っているかを常に確認することも大切ですね。弦を張ったり調弦したりすることで、通常、駒は指板寄りに反りやすいものですので、テールピース側の面と表板の作る角度が直角になっているかどうかを、普段からチェックしておく習慣をつけると良いですね。放置しておくと、駒自体がそういう向きに変形したり、極端な場合では、弾いているときや調弦しているときに駒が倒れてしまうことがあります。ただし、この直角を維持するために駒を触る作業は、かなりデリケートなので、慣れないと駒を倒してしまう恐れがあるので、これも楽器屋さんに任せるのも一案ですね。

E線のハイポジが押さえにくくなったと思うときは、ネックが落ちていないか(=弦の張力でネックが反ってしまっていないか)を確認する必要がありますが、これは楽器屋さんにチェックしてもらわないとハッキリしないと思いますね。(逆に、駒が高すぎる場合もありますので。)

大体こんなところでしょうか。長年バイオリンを弾いていると、こういうことは習慣になってきて、特にいちいち考えなくても一通り注意が向くとか手が動くとかいう「境地」に達すると思います。
by violink | 2004-09-30 06:54 | Instruments

弓の選び方について(補足)

昨日のメモの補足です...。

弓の持つ音色・響きを比べるときには、弓だけの重みで弾いた状態で比べる必要がありますね。材質の違いやスティック全体の重量分布によって、音色・響きはとても変わってきますが、その違いを知るには、できるだけ同じ条件で弾き比べる必要があるということです。

同じ条件で比べるというときに、一番簡単なのは弓だけの重みで弾いてみることなんですね。(もちろん、弓の毛が古くなっていないとか、松脂がちゃんと付いているというのは当然です。)というのは、まず、弓の重みの違いは、普通はせいぜい2、3グラムくらいでしょうが、弓に力をかけると、2、3グラムではない違いになってしまうからです。

弓の重みで弾き比べたときに、スーッと自然に毛が弦に入っていく感じのものと、何となく跳ね返されてくるような感じのものがあります。前者の方が楽器を底から鳴らしているという感じで、響きも豊かですね。(それに、音の出だしとかも上手く行きやすくて楽です。)これは、弓の重量の大小とは必ずしも関係しません。

何となく跳ね返されてくるような感じの弓に、腕で重みを乗せてやれば、それなりにしっかりした音にはなってきますが、よく聞いてみると分かりますが、重みを乗せた分、音は強くなりますが、同時に多少鋭くもなります。重みを乗せずに出てくる響きのある音とは、既にニュアンスの違う音なわけですね。

別に、それだから問題だということではなくて、要は音色のパレットがもともと少し小さいというか、色の種類が少ないというかそういうことです。重みを乗せずとも響きの良い音が出せる弓であれば、重みを乗せることで鋭い音も出せるわけですから。

スーッと自然に毛が弦に入っていく感じを、吸い付きがよいというように表現する人もいます。気をつけなければいけないのは、ヘッドが重めだと、何となく似たような感じを持つことですね。この場合は、昨日のメモに書いたように、弓元で弾きにくくなったりしますので注意が必要です。音色のことに気をとられていると、こういう別の観点からのチェックが疎かになりやすいことに注意する必要があります。

それから、新しい弓と古い弓についてですが、私の印象は、新しいと反応が鈍く倍音が少ない、古いと反応が速く倍音が多いということです。古い弓の中で比べると、反応の良し悪しというより音色・音の響きの豊かさの違いが目立つということでしょうか。これも、一般化して、新しければ...とか古ければ...とか言えることではありませんが。新しい弓でも、古いとてもよい材料で作られたものであれば、それなりに古さのニュアンスが出てくるかも知れません。

いろいろ書きましたが、最後に、弓の違いで音が断然違ってくるということは、体験してみるとよく分かります。大抵の場合は、自分で弾いてみて、弾き応えを比べるわけですが、たまには、人に弾いてもらって、聞こえて来る音がどう違うか聞き分けてみるのも、大変有益ですね。
by violink | 2004-06-11 07:28 | Instruments

弓の選び方について

弓はただの棒のように見えても、実は音色や響きを決める重要な役割を果たしていますね。弓の良し悪しというと、弾いてみてブレないとか、刻みがうまく出来るとか、いろいろな観点でチェックされているものですが、より本質的なことは、やはり音色や響きだと思いますね。というのは、刻みのような物理的な要素は、最終的には工夫次第でごまかせますが、音色や響きというものは、どうにもならないからです。

どのような弓が好きかは人によって違うものですから、ここでは、弓を見るときの観点だけを書いていきたいと思います。

まずは材料ですね。密度の高い材料の弓は密度の高い音がしますね。スティックが細身に出来ているのに重さはきちんと普通にある、というのは密度の高い材料で作られた弓です。そうでない材料で作られた弓とは音色の傾向が明らかに違います。良し悪しとなると、好みも絡んできますけどね。

また、全体の重さが標準的な範囲に収まっていることも重要ですね。重さの関係では、バランスと重さを混同しやすいので気をつける必要がありますね。スティックのどの辺りに重心があるかによって、持ったときに重いと感じることもあればその逆もありますね。重さは量ってみないと分からないものです。私は大体58~62グラムに収まっている弓が好みのようです。バランスはフロッグの毛止めのところから測りますが、私の場合は19センチ前後(だいたい18.5~19.5センチ)が好きですね。

それから、バランスと関係がありますが、スティック全体の重さの分布ということがあります。ヘッドの部分が特に重いものは、そうでないものに比べて、重さが同じでも弓元でとても弾きにくいことがあります。スネアドラムのバチと木琴のバチ(というのでしょうか?)の違いのようなことですね。木琴のバチは、先におもりがついているようなもので、スティック自体は軽いですよね。

後は、修理の有無など、弓が作られてから現在までの間にどのような手が加わっているかということでしょうか。スティックの反りの入り方は重要ですね。とても微妙なことのようで、ゆがんでいるからといって直せば済むことでもないそうです。ヘッドが割れたり分離したりして修理されているものにも気をつける必要がありますね。実用的なものでも、価格的にはずっと安くなるはずです。手元の部分がラッピングの下で継いであったりするものもあります。継いでないまでも、手元の部分が弓の反りとは反対方向に反ってしまっているものもあります。

最後に、実用とはあまり関係ありませんが、フロッグとボタン(=毛を張るときに回す部分)がスティックが作られたときに取り付けられたものか、後で取り替えられたものかということも、価格には関係してきます。というのも、こういう部分がオリジナルである弓だけを探している人もいるからですね。

弓は、材料その他の違いで、同じ作者のものでも品質や価格が大きく違ってきますので、名前だけで判断しないことが大切ですね。

とりあえず文字にしてみました。長くなってしまって済みません。(毎度のことですが。。。(笑))
by violink | 2004-06-10 09:34 | Instruments

楽器を買い換えるとき

アマチュアの人が楽器を買い換えるとき、まず考えなければいけないのは、何故探すのかということですね。プロであれば、商売道具ですから、商売がよりうまく行く(=自分の演奏に対する評価が上がる)ために、どのような音が必要かというある意味でクリアな目的を持てるのでしょうが、アマチュアの場合は違いますね。

まず、自分が今使っている楽器にどのような不満があるのか、あるいは、不満ではないが、何が足りないから楽器を買い換えたいのか、ということを自分なりに明確にする必要があります。お金が出来たから少しでも良い楽器を、くらいの問題意識では、良い楽器は見つからないものです。

ただし、この点を明確にするのは至難の業です。というのは、無意識のうちに自分の楽器に合わせた弾き方をしてしまっているからです。要は、自分の楽器に不満があると言っても、じゃあ、良い楽器に出会ったら満足できるのかというと、それは、今の楽器に合わせた弾き方で良い楽器を弾いてみたところで、その良さは分からなかったりするわけですね。

このことを疎かにすると、楽器を買い換えたはいいけれど、実際はあまり前の楽器と違わないものを選んでいた、とか、前の楽器とは違うがよりよいとは言えない、ということもままあったりします。

バイオリンの場合、良い楽器は確実に腕を上げることに貢献します。逆に、そういう貢献をしてくれる楽器を選べるかどうかがポイントになってきます。そして、そのことを妨げる要因の一つが、今書いたようなことなのです。

それ以外にも、楽器を買い換えるために楽器屋に足を運んでいる過程で、本質的でない迷いが生じがちですね。その最たるものは、楽器の価値に関するものです。有名なメーカーの楽器が常識的な相場レンジよりはるかに安い値段で売られている、と思って舞い上がってしまうようなケースですね。

自分にとっては「掘り出し物」を見つけたつもりが、店にとっては買ってくれる人を「掘り出した」ことになっているケースもままあるようです。こういうケースでは、後々、また別な楽器に乗り換えたいときに、格安でしか下取りしてもらえないということが起こります。

とにかく、いろいろな邪念が楽器探しの邪魔をしがちであることは、認識しておくことが必要だと思いますね。もともと楽器というものは、お金を出せばそこそこのものが買えるというものではないと考えた方がよいと思います。

そう認識した上で、楽器の買い替え(=新しいパートナー探し)というのは、本来、とてもワクワクするものですから、その過程を含めて存分に楽しみたいものですね。

。。。最後に取って付けたような書き方になってしまいましたが。(笑)
by violink | 2004-06-03 13:25 | Instruments

バイオリンの顔

バイオリンは弾くのも楽しいですが、見るのも楽しいものです。表側からみたバイオリンのイメージを、私は子供の頃から「バイオリンの顔」と呼んでいるのですが、このメモの右側に何気に貼り付けてあるのも、あるバイオリンの顔です。

このコーナーはネタ切れで中々更新できず、昨日久しぶりに更新しました。しかし、これからはネタに困ることはなくなりました。というのも、この種の画像を大量に保有しているアメリカのオークション・ハウスの人から、このブログに掲載することをOKしてもらえたからです。

これからは、そこのデータベースから良さそうなものを気まぐれに取ってきて、1週間に1度くらいは更新したいと思います。基本的にはイタリアのメーカーのものから選んできますが、たまにフランスその他の国のものも登場するかも知れません。

実は私は、弾くことと同じくらい見ることも好きなものですから、次は何を貼ろうかワクワクしながら選んでいるところです。。。(笑) クリックすると少し大きめの画像が出ますので、どうぞお楽しみください。
by violink | 2004-05-25 13:24 | Instruments

楽器の価値(その2)

楽器の価値を決めているのは何だと思いますか?普通の人は音だといいますね。それは楽器なんだから当たり前...という気もしますが、実は違うんですね。

楽器の価値を決めているのは、①誰がいつ作ったか、②出来映えはどうか、③保存状態はどうか、④過去にどういう歴史を持っているか、などの要素ですね。これらの要素がどの程度音色に関連するかというと、(これは私の私見ですが、)①>③>(②)ということになります。

ただし、音の良し悪しとなると、好みは人様々なので、なかなか一概にどうこう言えなくなってきます。大きなホールで隅々まで通るような音にも、様々な傾向の音色がありますし、遠くできれいに聞こえる音が必ずしもそばできれいだと感じられるとは限らないんですね。

まあ、そう言うわけで、楽器の価値と音の違いとは必ずしもリンクしないということになります。この点は、楽器を選ぶときに十分注意する必要がありますね。

さて、上記の①、②、③、④で楽器の価値が決まるとして、どういう場合にいくらの価値があるのかということですが、これは、要するにいろいろな楽器の価値を知っている人しか判断できないことで、そういう判断ができるようになるためには、いろいろな楽器をそういう目で見て、しかもその楽器が市場でいくらの値段がつくのかを知るという経験を、長期間にわたって行うことが不可欠になってきます。

こうなってくると、普通にバイオリンを楽しむ人に判断できる世界ではなく、楽器屋さんの中でもそういった問題意識を持って仕事をしてきた人を頼るしかないわけですね。
by violink | 2004-04-15 21:24 | Instruments

楽器の価値

バイオリンは値下がりしない楽器だと思われています。確かに、20年前に200万円だった楽器が現在は500万円になったりするケースもあります。どうしてこういうことが起こるのでしょうか。

私はこう考えます。新作のバイオリンで150万円のものがあったとします。これと全く同じもので20年前に作られたものがあったとしたら、さて、どちらがよいバイオリンでしょう。もちろん、そもそも楽器として問題のある作られ方をされたものは、論外ですよ。

バイオリンは経年変化で木材の性能が向上しますから、楽器としてみれば、20年前の楽器の方が、新作の楽器よりも良い音が出るはずですね。したがって、20年前の楽器は150万円より高い値段がついていても、新作の150万円に比べて高過ぎるとは思わないわけですね。

他方で、新作の楽器の価格は、製作者の手間賃と材料費などで決められていますから、安くなっていくことは通常ありません。

そういうわけで、新作の楽器の値段が古い楽器の値段を押し上げている面はあるんですね。古い楽器では、更に希少価値が加わってきます。

もっとも、所詮は需要と供給の関係で決まっている値段でしかないのであり、より高い値段でも買う人がいるから値段は上がっていくということでしょうね。

ただし、忘れてはいけないのは、バイオリンを買う人は、比較的少数ですから、自分が買いたい(売りたい)ときに、その値段で買う(売る)ことができるかというと、それはかなり難しかったりすることですね。

今回は大ざっぱな話を書きました。そのうちに、もう少し細かく、楽器の価値を考えてみたいと思います。
by violink | 2004-04-14 15:21 | Instruments

良い楽器を選ぶために(続編・②の補足)

良い楽器を選ぶためには、①でお伝えした音の要素だけでなく、②でお伝えした価値の要素も大切になってきます。というのは、バイオリンは決して安い楽器ではないからです。

重要なことは、私たちはバイオリンの商売の専門家ではないため、楽器屋で売られている一本一本の楽器の値段が、果たして高すぎるのか適正なのか、判断することができないということであり、このことをよく肝に銘じておくことです。

そこで、信頼できる楽器屋さんを作っておくことが、とても大切になってきます。

それは、バイオリンの場合、楽器屋さんとの付き合いは、デパートでモノを買うのとは違って、買った後も時々調整をしてもらったり、場合によっては修理をしてもらったり、また、買い替えるときには下取りをしてもらったり、というようにいろいろな関係が続いていくからでもあります。

こういうことは、別々の楽器屋さんでやってもらうこともできはしますが、どこの楽器屋でも、自分のところで楽器を買ったお客さんを、より大切に扱いますから、楽器を買った店でやってもらった方がいいんですね。

では、どういう楽器屋さんであれば信頼できるのかということですが、特に重要だと思うことは、①修理スタッフが充実していて、買った後のメンテナンスなどをきちんとしてもらえること、②将来買い替えるときにきちんと下取りをしてくれること、くらいでしょうか。

アマチュアオーケストラで弾いている人であれば、自分の周りの人がどこの楽器屋さんと付き合っているか、いろいろ聞いてみると、参考になるでしょうね。

楽器屋さんの話は、本当はこんなに簡単ではないのですが、いろいろあり過ぎて、とても書ききれません。続きは、どこかでお会いすることがあればそのときに、ということにしておきましょう。(笑)

...というのは冗談ですが、もしホントに悩んでいる方がいらっしゃったら、非公開のコメントでご相談ください。私に分かる範囲でお手伝いします。
by violink | 2004-04-08 20:07 | Instruments

良い楽器を選ぶために(続編・①の補足)

要は、「バイオリンらしい音色→自分が好む音」となるように、音に対する自分のセンスを磨いていくことが大切なわけですね。

そのためには、良い音を聴く機会を多く作っていくしかないと思います。より現実的には、①評判のよい演奏家の音を聴く機会をできるだけ作る、②それらの音が共通に持っている要素を自分なりにつかむようにする、ということですね。

このプロセスには終わりはありません。最初は、何が共通の要素なのかを把握することが中心になりますが、そのうちに慣れてくると、自分が感じる共通の要素を音の中に再確認するような感じになってきます。そうなってくると、有名でない演奏家の音を聴いても、それが良い音なのかどうか、さらには、自分で音を出したときに、それが良い音なのかどうか、ということが少しずつ分かってきたな、と実感できるようになりますね。

ただし、重要なことは、聴いたのと弾いたのとでは、音の聞こえ方がそもそも違うということを忘れないでおくことですね。①人が弾く音はある程度離れたところで聴いていること、②自分で弾くときには楽器の振動が伝わってくること、がその主な原因です。

なお、今回は、楽器を選ぶための音のセンスを養う、という観点から書いたわけですが、自分が今持っている楽器からより良い音を弾き出していくときにも役に立つと思いますね。

次回は、「良い楽器を選ぶために」の②について補足したいと思います。
by violink | 2004-04-08 10:30 | Instruments

良い楽器を選ぶために

バイオリンは値段の高い楽器です。現在生きている職人が作ったものでも、高いものは100~200万円しますし、オークションで1000万円以上の値段で落札したケースもあります。(別に、ダイヤモンドが埋め込まれているとか、そういうものではありませんよ。) その一方で、100年以上も前に作られた古いものでも、安いものは10万円くらいからあります。(高いものは10億円とも言われますが。)

世の中では、古いバイオリンの方が良い音がする、ということが半ば常識のように語られていますが、それは、良い音がする古いバイオリンの音を聴く機会の方が圧倒的に多いからだと思いますね。古いバイオリンならば良いわけではありません。

バイオリンを買うときに重要なことは、①自分が好む音が出るかどうか、②払った金額に見合う価値があるかどうか、の2点に集約できると思います。

①については、自分がきちんと音のセンスを持っているということが前提となります。が、逆に、自分は音のことは分からないから、と言って人のいいなりで決めてしまうと、ちょっとした音のクセがとても気になって、耳についてしまって、後々になって買い替えたくなったりします。そういう心理状態で練習しても、注意はほとんど「自分の気に入らない音」の方に行ってしまいますので、練習の効率がガタ落ちになってしまいます。

②については、もちろん世の中で言われるように、買った値段より高く売れることはそうそう多くはないわけですが、自分が使った使用料のようなものを差し引いたくらいの金額でなら、本来は売れるはずのものですから、法外に高い値段で買わないように気をつける必要がありますね。ところが、これはものすごく難しいことで、いくらバイオリンの練習を熱心にやっても、分かるようにはなりません。ただし、それなりに面白い分野ではあるので、にわか勉強をして知ったかぶりをしている人が多いのも事実ですね。

①、②のそれぞれについて、本当はもっと補足したいことがありますが、長くなってきたので、またの機会にしたいと思います。
by violink | 2004-04-07 12:17 | Instruments