作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
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カテゴリ:Sound( 22 )

音色を鍛えるためのイメージ作り

音色を鍛えるとは、何のことかと思った方もいらっしゃるかも知れません。要するに、バイオリンから美しい音を弾き出すためのトレーニングのような意味です。そのようなトレーニングのうち、楽器と弓を持って練習をする以前に、どのような音を美しいと思うのか、どのような音を出したいと思うのか、そのようなイメージ作りというか、内なる自分の発掘というか、そういうものを指しています。

古今東西、世の中にかくも多くの名手がそれぞれの音色を持っているというのは、もちろん楽器の持つ音の違いもあるでしょうが、その音色を持つ楽器を選んだということも含めて、美しい音の種類は、名手の数だけあるとも言えるでしょう。

自分にとっての美しい音とは、説得力のある表現とは、豊かな響きとは、などなど自問するプロセスが、とても大切だと思います。そして、生演奏ばかりを聴ける環境にない人にとっては、CDから生演奏をイメージできるような想像力も助けとなるでしょう。

CDから生演奏をイメージするとは、ライブでもなければいろいろなエフェクトがかかっているであろう人為的な味の付いた演奏を聴きながら、空間の広さのイメージ、自分と音源の近さのイメージ、そして、もっと演奏そのものに関わるイメージ、例えば、弓のスピードとか、弾いている位置とか、アップとかダウンとか、フィンガリングとか、どこでシフティングが入ったとか、そういうことにアンテナを張りながら聴くということです。

このようなことについて具体的なイメージを持てば持つほど、音楽鑑賞から離れてスタディの領域に入ってきますし、自分の演奏に示唆的なひらめきにもつながることも出てきます。いわばケーススタディのような意味を持つものだと、僕は考えています。
by violink | 2007-08-11 21:53 | Sound | Comments(0)

楽器を鳴らすために

「鳴らす」という言葉のニュアンスは、バイオリンの音が出る仕組みとは相容れないものがあると思っているのですが、世の中ではこういう言い方をしますので、敢えてこのようなタイトルにしてみました。

バイオリンから綺麗に音が出ている状態は、①楽器の状態と、②弾き方の2つの要素が上手く行って初めて可能になりますね。①については、楽器そのものの性能や調整が関係しますが、これはこれで奥深いので、ここでは深入りせず、今回は②の方だけを考えてみます。

あくまで、楽器に問題がない(=①がクリアされている)ことが前提ですが、②のポイントは、楽器から音が出るのを妨げない、というところにあると思います。ですので、どのように楽器から音が出ているのが、楽器から無駄なく音が出ているということなのか、そのイメージを持つことが、まず大切だと思いますね。

楽器の中で発生する音の波が、全て一つになって音のエネルギーとして出てくる、というイメージでしょうか。音程が外れたり、弾き始めで力んだり、などなどのアクシデントは、それぞれにこのイメージから外れた音の出方につながってきます。

これは、完璧にできるようになる、というよりも、その都度その都度、「上手くいった、ふー。」とか、「やば。」とか、自己評価しながら弾くという方が近いかも知れません。その積み重ねの中で、上手くいく確率が上がってくるように思います。

他人の演奏を聴いて、この「自己評価」のためのセンスを養うことも有益だと思います。著名なソリストの録音でも、個々の音となると、バラつきの幅は狭いものの、バラつき自体はそこかしこにあるものです。そういう聴き方をたまにしてみると、良い音の出方に対する「鑑定」ができる耳が育ってくると思います。

特にアマチュアの場合、こういうレベルでの音の出し方については、オケのパート練習や弦分奏などで個人的に指摘を受けることはまずないので、ひたすら孤独な作業になってきます。が、楽器の音色やサウンドに直接関係するので、やるだけの意味はあると思っています。
by violink | 2007-08-11 03:30 | Sound | Comments(0)

楽器の鳴りを保つためのチェックポイント

バイオリンを弾く人の誰もが気にすること、、、それは、自分の楽器がよく鳴っているのかどうかですよね。ですから、演奏会当日のステリハなどで、「バイオリンがよく聞こえない」とか言われると、多かれ少なかれショックを受けますし、バイオリンを買い替えて自分なりに馴染んできたと思われる頃に「前の楽器の方が鳴っていたねえ」などと言われると、食事がのどを通らなくなるほど落ち込んだりします。

確かに、調整がきちんとなされた楽器であれば、その楽器の現在の状態がベストで、その状態で鳴らないものは、どう頑張っても鳴らないということもあるのでしょうが、大抵の場合、自分の持っている楽器のポテンシャルをまだまだ使い残しているのが現状ではないでしょうか。

楽器を弾くときには、まず、弾き出しをきちんと(=雑音が極力少なく、楽音を極力多く)できることが大切ですが、その上で、弾き出した音をどのようにキープするか、ということが出てきます。弾き出した音の、弾き出した瞬間の輝かしい(?)響きを、できるだけ長く減衰させずにキープできることが理想なのですが、弓の元と先とで、右手での弓の重さの感じ方が変わってくるなど、条件が変わるために、一様な音を弾き伸ばすことは、ことのほか難しいものです。

そういう中で、上手くこれをやるためには、やはりイメージの切替えが役に立つと思います。弓を寝かせない、弓を速く動かす、弓が震えないようにする、という当たり前の発想からしばし離れて、弓を通じて弦に乗せる重みと弦から弓への反発力を感じる、というか、その重みと反発力とが上手くバランスする状態を保つように弾くことが大切なのだと思いますね。
by violink | 2006-10-10 18:40 | Sound | Comments(0)

音色の幅を広げるための予備練習

音色は何で決まるでしょうか? 音程の明るさ暗さという左手の要素もありますが、これ以外は、全てボウイングですね。駒からの距離、弓の速さ、弓の乗せる重さの3点セットの組合せ次第と言えるでしょう。

そこで、この3点セットが自在にコントロールできるようになれば、それなりに多様な音色が楽しめるようになるのですが、その練習をするコツは、一番コントロールしにくいものを動かしてやり、それ以外の2つの要素をこれに合わせてやるという方法だと思います。

この3点の中では、駒からの距離のコントロールが一番難しいと思います。自分が弾いているところをビデオに撮ってみると、同じ場所を弾いているか、余り関係なくいろいろな場所を泳いでいるか、ということが圧倒的に多いと思います。

ここはピアノだから指板寄りとか、フォルテだから駒寄りとか、クレッシェンドだから指板寄りから徐々に駒寄りに、というようにはなかなか上手く行っていないはずです。そこで、まず、駒寄りを弾く、とか、指板寄りを弾く、と決めて、それを前提として、弓の速さなり重さなりの良い組合せを探っていくということです。

ところで、この練習を丁寧にやっていくと、指板寄りで弾いた時の楽器の反応が良くなってくるので、ピアノとかピアニッシモで弾くときに、真横に弾き出すだけで音がきちんと立つ、ということが実感できると思います。予期せぬ「一石二鳥」といったところでしょうか。

音を立ち上げるための弾き方は、ともすればアクセント的なものを付けがちですが、この「一石二鳥」によって、特にピアノの発音が磨かれると思います。本来は、アクセント的なものを付けるのは、そういう効果が欲しいときだけですので、ピアノのニュアンスでありながらきちんと聞こえてくる音の立たせ方が習得できると、それらしいサウンドが実現できると思います。
by violink | 2006-10-09 19:03 | Sound | Comments(0)

反響を味方につける

昨日、とある教会で、室内楽のコンサートがありました。

とても響きのよい会場で、音楽を演奏するにも聴くにも、これほどの環境はなかなかないな、と思いながら、顔を上げたり下げたり、左右を向いたりして、どのように響いているのか、少し気をつけて聴いてみました。

すると、面白いことに気が付いたのですが、楽器の向きによって聞こえてくる音が違う。。。というか、直接飛んでくる音と、反響して戻ってくる音とが両方あいまって、えもいわれぬ響きになっているということなのです。

これは、頭で考えても分かることではあります。ただし、実際に会場で聞いてみると、確かに直接音と反響音があるのですが、それらがきちんと一つの響きにまとまる場合とそうでない場合があるんですね。

反響を味方につけるとは、その直接音と反響音の両方を協力させて、深い響きのあるサウンドにしていこう、と簡単に言えばそういうことです。

僕のイメージでは、音のスピードというのはコントロールできるもので、会場の大きさによって、反響音が戻るタイミングがズレることに気をつけながら、音のスピードをコントロールしてやることが、この「協力」のためには不可欠な感じがしています。

まあ、この話題、昨日のコンサートでの閃きをそのまま書き下したようなレベルですので、僕自身もよく消化できていません。その辺は、作者自身のメモということでお許しいただくとして、皆さんもそんなことを感じたことはありませんか?

这边中文版
by violink | 2006-06-18 19:01 | Sound | Comments(1)

美しい音を出すために

バイオリンの美しい音は、弾く人も聴く人も魅了してやまないものですが、その本質は正しい音程と豊かな響きにあるので、美しい音を目指した練習は、これらを分けて行うことが多いと思います。大まかには、音程は左手、響きは右手の練習になってきます。

さて、音程については、正しいかどうかが問題になりますので、誤りを正していくというアプローチになりますね。(音楽表現上、敢えて高め(低め)にとるということはあるでしょうが。)逆に、○×がはっきりしやすいので、どこに問題があって練習が必要か、ということが分かりやすいと思います。

音程の練習に関して難しいのは、正しい音程が分かっていても、諸般の事情からその音程を安定的にとることができないケースが多いことですね。諸般の事情とは、左手のメカニックに関するいろいろな問題です。一つの音の音程をとるにも、その音の前後の音列如何で、左手がその音程を取りに行くプロセスは、千差万別ですよね。現象としては、音程がとれていない、というただ一言で済むことが、原因としては様々なものがあるので、それを正しく把握して、しかも、その問題を取り除くための効率的な練習方法を考案しないといけません。

一方の響きについては、どうでしょうか。

僕が難しいと思うことは、響きについては、音程以上に主観的な要素が入ってくるために、なかなか、「これが良い響きというものだ!」と断じることができないことに起因するものです。どのように楽器が鳴っている状態を、よく響いている状態というのか、統一されたイメージがあるわけではないと思います。

そんな中で、自分が良い音だと思える音の響きのイメージを持つ、ということが大切になってきます。そして、そのためには、バイオリンの音そのものに対する自分のセンスを磨いていくことが必要になると思いますね。

バイオリンという楽器は、音程が違うと、木の振動の仕方が変わります。木材は均質ではないので、振動の仕方には個体差が大きいと思いますが、いずれにしても、音程が違うと木の振動の仕方が変わるので、音毎に響きや音色も微妙に違っています。

そんな中で、名手の演奏などを聞いて、自分の好みがはっきりしている音に意識を集中して、その響きや音質を追求する中で、音程の違いに依存しない、良い響きに共通するファクターが感じ取れるようになるように思いますね。
by violink | 2006-03-20 07:00 | Sound | Comments(2)

負の循環(音作りの話)

バイオリンの場合、音をつぶし始めると、どんどん負の循環にはまっていきますね。楽器が鳴らない方向に、どんどん楽器を慣らして行っているにも等しい状況になってきます。

これは、音が遠くに届いている(=したがって、楽器がよく鳴っている)という感覚を知らずして、やみくもに頑張るために、却って手近かなところでしか聞こえない音を出してしまっているのだと思います。

遠くに届く音は、手許では比較的静かですね。それはノイズが少ないからですが、逆に、それだからこそ、自分の周囲にノイズの多い音があると、それに消されやすい。(というか、消されてしまっているように、自分には聞こえます。)

これは、新作の楽器はノイズが多いとか古い楽器はノイズが少ないという事情もあるとは言え、やはり、どういう弾き方をしているか、また、その弾き方に楽器が慣れているかということこそが本質だと、僕は考えています。要するに良い弾き方でも楽器が慣れていなければ遠くに届かないということで、その間には、どうしてもタイムラグがあるので、正しい弾き方をしてこのタイムラグを乗り越えて行く必要があるということだと思いますね。

何れにせよ、どのような音の出方であれば遠くに音が届いているのか、という感覚を磨く努力が大切だと思いますね。それなくしては、オーケストラなどに入って弾くと、自分もまたがむしゃらに頑張ってしまうことなってしまい、良いサウンドどころではなくなってしまうと思います。
by violink | 2005-11-21 12:24 | Sound | Comments(0)

弾き出した瞬間の「音圧」について

長い間、「音の立ち上がりのクリアさ」としてイメージしてきた、弾き出した瞬間の音のイメージですが、最近は、「響きを持った音」とか「音圧」というイメージで捉えた方がしっくり来るように感じています。

音が立ち上がる瞬間が大切なのは、その瞬間からきちんと音が始まる必要があるからで、その「始まった音」のクォリティこそが重要だということに気づいたからだと思います。これも、先日のメモでご紹介したタイムドメインのスピーカーから出てくる音を聴いたことによる部分が大きいです。

弾き出した瞬間から音にエネルギーを持っていることによって、遠くまで何を弾いているのか、細かいところまできちんと届いて聞こえるのだと思います。そういう音のイメージを持ちながら、弾き出す瞬間に神経を集中するようにすると、上手く行ったかどうかが瞬時に分かるようになりますし、その結果として、実際に上手く行くことも多くなるだろうと思いますね。この点は、往年のジュリアード音楽院の名教授であったガラミアン氏の言う「批判力を持つ耳が重要だ」という話とオーバーラップする部分があると思います。

まあ、「楽器が良く鳴っている」というのも、要は、これと同じことを言っているのかも知れませんが、案外分かったようで分かりにくい表現なので、別のキーワードを使ってみました。
by violink | 2005-09-27 10:18 | Sound | Comments(2)

外向きの音 vs 内向きの音

誰でも、自分の感情が人に向かっていると思うことや、逆に、自分の内側に向かっていると感じることがあると思います。そういう感情を音で表現しようとするとき、それは、外向きの音や内向きの音で表現することになるのだと思います。

この外向き、内向きのニュアンスは、ダイナミクスとも違い、また、明るさ暗さとも違うものです。向きが違うだけで、ダイナミクスは一緒かも知れませんし、いずれも明るい(暗い)ニュアンスだったりもします。

この「音の向き」のようなものをどうやって表現するか、、、そのヒントになると僕が思っていることは、指板寄りのところの弾き方です。駒寄りと比べて、指板寄りのところは、弓に重みを乗せると音がつぶれやすいことは、やってみればすぐに分かることですが、そんな中で、音がつぶれるつぶれないのギリギリのところでコントロールしてみると、独特の抑制の利いた内なるエネルギーを秘めた感じの音がすると思うのですね。

駒寄りの音のエネルギーが外向きだとすれば、この指板寄りの音は内向きのエネルギーを表現しているように、僕には感じられます。このニュアンスを自分の表現のパレットに最近加えつつあります。

こんなことも含めて、自分の楽器を相手に、どんなことをすればどんなニュアンスの音がするのか、時間のあるときにいろいろ試してみると、音のパレットを豊かにすることに役立つと思っています。。。
by violink | 2005-09-25 22:00 | Sound | Comments(4)

良い音はどこから~音のパレットを広げるために

一流の演奏家の生の音を聞いたことがありますか?

生の音というのは、聞こえてくる音ではなくて、楽器から出ている音のことです。コンサートホールで聞く音は聞こえてくる音です。まず、楽器から相当離れていますし、ホールの残響音も入っています。楽器のすぐそばにマイクを置いて録音したCDでは、時々、楽器から出ている音が聞こえることがあります。

彼らの音にあって僕の音にないもの。。。それは、一言で言えば、音の輝きでありコクであり、音の雰囲気であり迫力です。そこで、「やはり名器は音が違う」などと、ため息をついたりします。

しかし、名器でないなりに自分の楽器を使いこなして初めて吐くことが許されるセリフを、いとも簡単に吐いているケースが多いのだと思います。

自分の楽器を使いこなすための基本は、音の出し方にあると僕は思います。そして、音の出し方の基本は、駒寄りの部分をいかに使いこなせるかにあると思っています。それほど、駒寄りのところでしっかりとした音を出すことに、無頓着になりやすいのです。

確かに、駒寄りのところは、ボウイングの3要素(重さ、速さ、弾く場所)の条件がきちんと揃わないと、そもそも音がかすれてしまいます。(指板寄りでは、そこまで露骨な音の失敗はありません。)当然、弾き出しの瞬間が上手くいかない可能性も高く、ボウイングのコントロールが特に求められる場所と言えます。

駒寄りの部分を意識的に使っていって、楽器をそういう弾き方で慣らしていくことによって、指板寄りの部分の音も改善されて、ふくらみがあって柔らかく、しかも通る音が出しやすくなってきます。これが音のパレットを広げることにつながるんですね。

ダイナミクスのコントロールという面でのみ捉えがちな、「弓でこする場所(駒寄り~指板寄り)」を、音色の変化を持たせるための弾き方という面から捉え直すことが、音のパレットを広げるきっかけになると思います。
by violink | 2005-08-23 06:16 | Sound | Comments(3)