作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
カテゴリ
Introduction
Bowing
Fingering
Vibrato
Shifting
Pizzicato
Tempo
Pitch
Rhythm
Phrasing
Sound
Relaxation
Breath Control
Expression
Practise
Ensemble
Performance
Interpretation
Concert
Instruments
Motivation
My Feeling
Others
Q&A
以前の記事
2017年 01月
2016年 11月
2016年 09月
2015年 03月
2013年 11月
2013年 09月
2012年 09月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 06月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 01月
2008年 02月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 06月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月
2004年 06月
2004年 05月
2004年 04月
2004年 03月
最新のコメント
おはようございます。 ..
by 水樹 at 06:45
久々のブログ更新、嬉しい..
by g54vkfei at 19:53
はじめまして。 とって..
by rurujojo19patsy at 16:30
たいへんためになりました..
by shiro_wassan at 08:12
いつも素晴らしいブログを..
by hanako at 04:20
クロモジさん、ご返事が遅..
by violink at 00:28
始めまして。「脱力とイメ..
by クロモジ at 20:00
ものすごく細かく丁寧に ..
by 雨 at 22:10
名演奏とは何か? 生の..
by 漂泊のオケマン at 21:12
バッタさん、どういたしま..
by violink at 05:31
ありがとうございます。 ..
by バッタ at 21:33
バッタさん、はじめまして..
by violink at 13:01
はじめまして。     ..
by バッタ at 13:43
こんにちは。 私もバイ..
by まい at 14:48
VIOLINK様 あけ..
by のりのり at 22:12
お久しぶり、高嶋です。と..
by akko-dolce-vita at 03:33
はじめまして。 私も佐..
by Lily♪ at 13:11
先日、娘と二人、オルガン..
by kawailaw at 22:13
こんにちは。だいぶ前にこ..
by askascpa at 23:21
ハクさん、こんにちは。 ..
by violink at 17:55
人気ジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<   2006年 02月 ( 28 )   > この月の画像一覧

<番外編>ショパンの舟歌

昨年10月のショパン・コンクールで優勝したプレハッチ氏(ポーランド)がこのコンクールで演奏した舟歌を、最近、CDで聴く機会がありました。この曲は、ショパンのピアノ曲の中でも最も好きな曲の1つです。演奏自体、いろいろな意味で素晴らしかったのだと思いますが、僕にとっては、演奏の素晴らしさより、むしろ、この曲自体の素晴らしさを再発見させてもらったような気がしました。再現芸術の極致を感じさせる演奏でした。

この曲には、水面の光の揺らぎ、船の揺らぎ、周囲の景色の揺らぎのような、自分が船に乗っていたならば目で見、体で感じるであろうことが、長短様々なフレーズの絡み合いの中で、いわば、小波、中波、大波のように表現されているように感じました。ところどころ、水面で小さく光が散ってキラキラと反射するかのようなニュアンスが、トリルで表現されていて、とても綺麗です。

船が進むときの感じ。。。手漕ぎであれば、オールで水を掻いているときとそうでないときとで、船が進む速さは違いますね。。。そんな船の感覚も、冒頭からしばらくして始まる左手の音型で表現されているように感じます。曲が進行していくことに、水面の光の揺らぎ、船の揺らぎ、周囲の景色の揺らぎなど、恰も自分自身が船に乗っていて、目で見て体で感じるであろうことが、そのまま音を通じて伝わってくるようでした。

5年ほど前にヴェネチアを散歩していたときの運河の風景を思い出しました。。。
by violink | 2006-02-28 12:40 | Others | Comments(2)

ダブルトリルの練習

ダブルトリルの練習をするときにネックになるのは、例えば、1-3と2-4のトリルであれば、中指と小指を同時に上げ下げすることですね。これはメカニックに関する問題であり、いろいろなトレーニング方法があると思います。

そういうオーソドックスなトレーニングをまずきちんとやるというのが前提です。

その上で、今回は視点を変えてみます。というのは、トレーニングによって、ある程度、これらの指の独立性が確保できるようになるとは言え、手の構造上、完全に独立した状態にはならないからです。

したがって、ある程度、独立性を鍛えるトレーニングをしたら、今度は、1の指を指板に置き、2、3、4の指で一度にトリルの練習をしてみます。音は出さずに、全ての指が同じタイミングで指板に落ちることだけを確認しながらやります。その動きを続けながら、3の指だけを最小限の力で弦を押さえるようにします。すると、動きとしては、3本の指でトリルをしている動きでありながら、1、3の指は指板にあるので、実際には、ダブルトリルと同じ動きになりますね。

これは、いわば発想の転換であり、また、薬指に余計な力を入れないための暗示でもあります。無理に、2、4の指だけを動かそうとすると、却って薬指に力が入ってしまうことがあるんですね。このことに対処するためのアプローチです。

0-2、1-3のダブルトリルについても、同様のことが言えると思います。

ところで、指同士の独立性を高めるためには、その動きに関与する指全部を使って、ありとあらゆる組合せのヴァリエーションを練習するということも有益です。これについては、別の機会に書いてみようと思います。

今回の話は、理解の仕方を変えるだけのことなのですが、それで、格段に弾きやすくなる場合がありますので、いろいろ工夫のしがいがありますね。
by violink | 2006-02-27 18:19 | Practise | Comments(0)

漫然とした練習との決別

漫然と練習をしても上手くならない、と言われますが、では、どのように練習すればよいか。その答は、自分の弾けないところが弾けるようになるように練習する、ということに尽きますね。では、どうすれば弾けないところが弾けるようになるのか。

まず、どのような状態になれば弾けているといえるのか、そのイメージを明確に持つ必要がありますね。そして、自分の現在の状態がその弾けているイメージと比べてどうなのか、を把握する必要があります。このイメージをきちんと持つことができれば、次は、極めてゆっくりしたテンポであれば弾けるのかどうかをチェックすることになります。

それでも弾けないとなれば、それは基本的なメカニックができていないので、まずはそのメカニックを鍛える必要がありますね。そのためにはエチュードというものが役に立つことがあります。使い方次第ですね。エチュードとは、これが弾ければメカニックとしてはそれなりの曲が弾ける、ということを示すテストのようなものだと、僕は考えています。

言い換えれば、エチュードを練習するための方法がきちんとしている必要があって、それは、結局は上に書いたようなことになってくるのだと思います。基本的なメカニックをゼロから身につけるには、やはりきちんとしたレッスンを受けるのが本来だと思います。

さて、基本的なメカニックができていれば、次は、自分が弾けるテンポを見つけ、インテンポに向けて徐々にテンポを上げていくことになりますね。そのときに、あのテンポでは弾けるのにこのテンポでは上手くいかない、ということに必ず遭遇します。そこで立ち止まって、何が上手く行っていないのかを確認することが大切ですね。次は、その上手くいっていないポイントだけを練習するわけです。

こうしてテンポを上げていくと、インテンポで弾けるという状態にたどり着きますね。さて、ここで練習が終わりかというと、そうではなくて、今度は、同じことが何度でもできるかどうか、安定的に弾けるかどうかということになってきます。安定的に弾くためには、繰り返し弾いて体に馴染ませるしかありません。逆に、体に馴染ませないと、右手と左手の両方に注意が向きにくくなるので、動きがバラバラになってしまいます。

いろいろ書きましたが、僕自身、練習の仕方は未だに模索中です。限られた時間の中でどれだけの効果をあげるか、という現実的な課題があります。しかし、上に書いた手順は基本的にはこのとおり辿るしかないと考えています。その中で、自分の演奏の問題点なり、その解決法なりについて、引き出しの数が増えるほど、練習も効率的にできるようになるように思いますね。
by violink | 2006-02-27 12:56 | Practise | Comments(2)

表現の形骸化

よく言われることですが、日本語の「ごめんなさい」は英語のI'm sorry.とかI apologize ...とは違うといいますね。日本語の場合、そのような言葉を発したことで、反省の姿勢をみせることになり、反省された方は水に流す、という筋書きが出来上がっているようです。そんな中で、生活のシーンには、「ごめんなさい」と言わないと収まりが悪いが、言いさえすればOKと思しきシーンが山ほどあります。逆に、言われた方が煮え切らないでいると、「だから、謝っているじゃないか」と、立場が逆転しかねない場合もありますね。

これは一例に過ぎず、言葉の世界では表現が独り歩きし、いわば手続きのように、「失礼しました」とか「ありがとうございます」とか、まるで自動応答のように使ってそれで双方が済ませているケースが多くなっているとも言えます。それだけ、個々の表現のニュアンスが軽視されているというか、気にされない世の中なのでしょう。

音楽の世界でも、表現ということに関して似たようなことが起こりかねないと、僕は考えています。ルバートをしているのに、その意味がこもっていないとか、ピアニッシモのところなのに、なぜかヴィブラートを目いっぱいかけているとか、例はいくらでもあると思います。

表現のニュアンスを意識せずに表現手段を使ってしまうと、何となく表現されているような雰囲気にはなりますが、その表現を行う意図が聴いている人に決して伝わらず、むしろ違和感を感じさせてしまうことになると思います。逆に、自分が無意識に「表現」してしまっている箇所があれば、これを一旦「無表情」の世界に引き戻してから、表現の仕方を見直してみると、かなり改善される場合もあると思いますね。
by violink | 2006-02-26 05:17 | Expression | Comments(0)

<音探し>ブラームスのコンチェルト(続編)

さて、先ほどの続きです。

冒頭の悩みの箇所とほぼ同じ動きが、カデンツァの後で出てきます。ここはどう弾こうかと。ソロが弾く主題は同じですが、オケの伴奏が違っています。冒頭よりも多彩な和声で彩られています。DCisHAと動いていくファゴットはどこかのどかな雰囲気ですし、その先も穏やかな雰囲気ですね。嵐の前というわけではないですが、その先に「嵐」が待っています。その前触れ的な穏やかさ、冒頭の華やかさとの対比としての穏やかさ、こうしたニュアンスをやはり出したいと思います。動に対する静ですね。

冒頭と同じ動きが、より多彩な和声で彩られていて、昔を回想するような、しかも美化された昔を思い起こしているような、そんな印象を持ちます。だからなのか、この主題を2回目にソロが弾き始めるときの和声は、同じD-durの三和音の雰囲気でありながら、ほとんどDの単音のように、AとFisのニュアンスがずっと後退しています。ここをバーンとDFisAで響かせたら、華やかな響きになっていたでしょうが、そうなってはいません。また、オケの伴奏を含めて、冒頭よりも薄目になっていますね。

そんなことから、僕は、この2回目の第1主題の入りは、静かな、動きのない雰囲気で入りたいと思います。そう思いながら、頭の中では音が鳴っています。直前のCisに対するDの音程も、許される限り低く取りたいと思います。直前のA-durのセブンスの雰囲気からD-durに入ったところで、華やかなニュアンスになってしまうことを出来るだけ避けたいと思います。弓の返しも工夫したいですし、ヴィブラートもほとんど要らない感じです。ファゴットと2人でデュエットをしているような、小さな世界、室内楽のような世界を、ここでは作ってみたいと思います。

静の後には動が来ますね。それをどこからにしようかと。ソロがHGHGisCisHAGと動いていきます。この辺りからでしょうか。最初のHGと次のHGisとでは、同じHでも静と動のコントラストのようなニュアンスを出したいと思います。そこから徐々に盛り上がっていく感じです。GからGisへ、この半音が出てきたことで、そういう動きがスタートしたように感じます。それを表現したいと思います。

今回は、割と音のイメージが早めに出来ました。後は練習するだけです。。。(笑)
by violink | 2006-02-24 20:20 | My Feeling | Comments(0)

<音探し>ブラームスのコンチェルト

僕が一番好きなコンチェルトです。好きな曲ですから、何度も頭の中で鳴らし、ソロ・パート全体とオケ伴奏の和声進行・主要なメロディーは覚えました。それで、ヘッドホンを掛けずに、CDプレイヤーを持ち歩かずにいつでもどこでも、この曲を「聴く」ことができるので、今朝は、この曲の第1楽章を「鳴らし」ながらの通勤でした。

ソロが始まって、アルペジオが終わって、下行の長い音型、上行の長い音型、そしてトリルを経て、第1主題です。この第1主題に入るところの歌い方は、これまで余り意識したことがなかったのですが、今日は何故かここに意識が集中して、これまでとは違ったニュアンスが突如閃きました。

音型としては、AGEH(CCisD)-trill(Cis,D)-(HCis)-DFisDHAFisADFisAFisDAFisE という動きですが、この前半のところですね。ちなみに、( )内は装飾音です。第1主題の最初のDの音に向かって、終止形に向かっていく動きが、終わらずに第1主題に入っていく、という形なのですが、ここで終止形に向かっていくニュアンスを、かなり存在感のあるニュアンスとして、今日は初めて意識しました。

何でこんなに存在感を意識するのだろうかと、後になって分析してみると、ソロが弾き始めてからこの瞬間までで、終止形のニュアンスが出てくるのは、実は、ここが初めてなんですね。大きな一つのフレーズが終わるような感覚、それを、この第1主題の直前の動きの中でどう表現するか。

例によって、いろいろなテンポで、音量で、音のニュアンスで、試行錯誤をしてみました。(頭の中でのことなので、何度でも手軽に実験できますね。) 終止形の終わりであり、第1主題の始まりであるDの音への入り方と音のニュアンスだけを、何度も繰り返してみたのですが、結局、しっくり来るものが見つかりません。

感情的には、こういう感じ、というのがあるのですが、具体的な音に置き換えられずにいます。ここまで来ると膠着状態で、どうにもならないので、とりあえず一旦は忘れてしまうことにします。いずれまた思い出したときに、この「課題」に取り組むことになるでしょう。

まとまりませんが、今回は、これまでになかった切り口で書いてみました。
by violink | 2006-02-24 19:46 | My Feeling | Comments(0)

本から学ぶこと

バイオリンの奏法について書かれた本は結構ありますが、さらに音楽作りまで踏み込んで書いたものには、僕自身は、ほとんどお目にかかったことがありません。皆さんは如何でしょうか?

ソロ用の楽譜の中には、プロの演奏家の注釈付きのものもありますが、これも、その曲のその箇所をどう弾くか、という具体的なアドバイスで、これはこれで大変役に立つのですが、一方で、何故そうするのかについては、自分で理解を深めていくしかないと思います。

ところが、ピアノ関連の書籍となると事情は一変し、奏法から音作り、響き作り、音楽作りまで書かれた本が結構あるようです。やはり、ピアノはピアノだけで音楽作りが完結する作品が大半であるのに対し、バイオリンの場合は、無伴奏の作品は例外として、大半の作品は伴奏なり合奏なりの形になって初めて音楽が完結する、ということと関係があるのでしょうか。

いずれにせよ、楽器の違いはあるので、メカニックに関する話は直接参考にはなりませんが、音楽作りに関する話は結構参考になると感じています。僕なりに掴めたことを、いずれ、このブログでも書き込んでいこうかと思っています。
by violink | 2006-02-24 08:15 | Practise | Comments(0)

符点のリズムのワナ

符点のリズムとは、今さらですが、3:1のリズムを指しています。符点8分音符+16分音符、符点4分音符+8分音符、などが代表例ですね。

この符点のリズムは、日本人が不得意と言われるリズムで、甘くなりがちと言われます。実は、この「言われる」が曲者で、甘くならないように注意を払いすぎる傾向があります。僕自身の経験上(オーケストラなど)も、符点のリズムが3:1になっていないことは日常茶飯事ですが、これが甘すぎると注意されますが、厳し目になっていても注意されないことが多かったと思います。

そういうわけで、符点のリズムは、総じて厳し目(つまり、3.2:0.8とか。)になりがちです。もちろん、多少厳し目にして耳には丁度良く聞こえるという面もあるようですが、それは、3:1がきちんと出来ることが前提のお話だと思いますので、まずは、3:1の割り方できちんとできることが大切だと思うんですね。

特に、メロディーを歌うときなど、ルバートをかけていてテンポが微妙に伸縮するような場合に、そのテンポに応じて3:1をきちんとやる(やっているように聞こえさせる)というのは、結構難しいですね。疎かになりやすいです。

それから、ゆっくりしたテンポでやるときですね。同じメロディーをどんどんテンポを落としていくと分かりますが、遅いテンポでは、3:1が厳し目になりやすいと思います。

恐らく、作曲家は理由があって3:1のリズムで書いたはずなので、まずはそれを正確にやるところからスタートする必要があるのだと思いますね。その上で、解釈上、厳し目にやるということはあるのでしょうね。
by violink | 2006-02-23 20:12 | Rhythm | Comments(2)

「お気に入りの最近の演奏家は誰ですか?」

このブログを読んでいただいている方から、このようなご質問がありましたので、僕なりに答えてみたいと思います。

まず最初に、僕がCDをよく聴いている演奏家は、クライスラー、シェリング、グリュミオー、ハイフェッツ、オイストラフで、それ以外は余り聴かないですね。理由を聞かれると上手く答えられないのですが、だいたいそういう傾向です。最近の演奏家については、何しろ次から次といろいろな人が出てくるので、好き嫌いということでなく、次の①、②、③の何れかの動機から、何か機会があれば聴くという感じです。

さて、僕がCDを買うときの動機としては、①名器の音色を聴きたい、②曲を知りたい、③どう弾くか聴きたい、のどれかですね。①は、製作者の名前(場合によっては製作年代も)が分かっていて、音を聴いてみたいと思うときです。②はそもそも曲を知らないが、自分が出る室内楽コンサートでやる曲などで、曲自体を知る必要がある場合です。この場合は、例えば、ブラームスのソナタであれば3曲がセットになっているものを買うことが多いですね。誰が弾いているかは、それほどこだわりません。③は、自分がソロを弾くとした場合の解釈の仕方についてヒントが欲しいときですね。

③については、1枚のCDをお手本にしようとしても、お手本に匹敵する演奏ができる可能性は皆無ですので、1枚に絞らず、2、3枚を聴き比べています。演奏者は入手可能なものの中から選びますが、新鮮さを求めて、全く聞いたことのない人のをわざわざ選ぶこともあります。聴きながらその演奏スタイルを自分がどう感じるかを大切にしています。弾いている人の意図が何か感じられれば聴く意味があったと思いますし、意図が分からなければ、その演奏の意味を感じる「センサー」が自分にはないのだと割り切っています。

いずれにしても、③の場合は、作品の中に自分の見落とした「宝石」がないか、と思って聴いています。「宝石」が見つかると嬉しいですね。音楽は奥が深いと感じますし、練習にも気合いが入りますね。そういう「宝石」のありかを教えてくれたCDは、大抵、永久保存版にしています。(逆に、そうでないCDは、結構すぐにブックオフへと旅立っていきます。(笑))

答になっていない部分もあると思いますが、今回はこれで、一応、ご質問への回答ということにしたいと思います。
by violink | 2006-02-23 18:11 | Q&A | Comments(1)

行き届かない演奏について

行き届いている、という表現がありますね。痒いところに手が届く、という表現もあります。いずれも、大雑把にしていては見逃すこと、たどり着かないところにきちんと気配りができているとか、手当てがされているとか、そのような意味だと思います。

演奏ということに関しても、行き届いている、痒いところに手が届いている、という感覚があると、僕は感じています。最近のケースですと、バイオリンではないのですが、ショパンのワルツ集の演奏です。有名な曲が多いので、ご存知の方も多いと思いますが、このワルツ集では、ピアノの右手か左手のどちらかがメロディー、どちらかが伴奏(ワルツの3拍子)というように、例外なく役割分担がされています。

ワルツなので、この3拍子が大切で、しかも気品のある表情を持たせるには、この3拍子の伴奏型をどう流していくかがポイント、つまり、メロディーが何をやってもこの3拍子の弾き方如何で引き立ちもすれば台無しにもなる、と僕は思っているのですが、耳で聞く印象としては、当然、メロディーに気持ちが向きやすいので、例えば、CDなどから耳写しで弾いたりすると、練習の中心はメロディーに行ってしまうことにもなりかねません。

しかし、実は、淡々とした3拍子を味わい深く流していくことが如何に難しいことか。そして、メロディーはこの3拍子に規定されていて、その枠内でしか歌いようがないのですから、やはり、大抵は左手で弾くこの3拍子は、練習も手間がかかると思うんですね。昨日のメモで書いたルバートということも絡んできますしね。

この例では、ワルツの3拍子が淡々と、しかも表情豊かにメロディーの下支えをしている演奏こそが行き届いた演奏だと、僕は感じます。残念ながら、僕が最近聴いた演奏は、メロディーへの感情移入が過ぎて、ワルツの3拍子が不整脈のような不安定さを醸していました。それでも、何となくそれらしい雰囲気なのですが、この「らしさ」は「らしさ」どまりになってしまうと思います。

アマチュアですから、弾いている本人が楽しければそれでよい、ということではもちろんあるので、批評などはしませんが、弾く人間である自分としては、反面教師として捉えるべきケースかな、と思った次第です。
by violink | 2006-02-22 02:02 | Practise | Comments(1)