作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
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弓の返しで音をつなげるには

ロングトーンの途中で弓を返さなければいけないケースがありますね。その返しをスムーズにやるためには、隠し技(?)として2つのことが考えられると思います。

まず、基本的な考え方として、返す前後で条件を変えてはいけない、ということで、弓のスピード、弓に乗せる重さ、駒からの距離があります。このうち3つ目は、弓の返しで瞬間的に変えることはむしろ難しいので、大抵は意識しなくても大丈夫ですね。

と、理屈はこうなりますが、実際には、これだけではどうしても音の継ぎ目が聞こえてしまいますので、工夫が必要だと思います。その工夫とは、弓を返す前に響きを作っておき、その響きを殺さないように返すということです。そのためには、弓を返す瞬間に向かって、弓のスピードをわずかに上げていくような、響きをどんどん増幅させていくような感じで弾くと、上手く行くことが多いですね。(あくまで「感じ」であることが大切です。)

もう一つは、ヴィブラートの工夫です。ヴィブラートは、音程の高いところが人間には聴こえやすいそうで、正しい音程をピークに下向きに揺らす、というのがほぼ常識になっていると思います。これを応用すると、ヴィブラートの音程のピークでないところで弓を返す、というアイディアが浮かんできます。

本当は、ヴィブラートの音程の一番低いポイントで返すのが、上の考え方に照らせばベストなのかも知れませんが、その一点を狙っても上手く行きませんので、多少、余裕を持って考えます。実験してみると、弓の返しが目立ちにくくなると感じられると思います。

尤も、この点だけに気をとられるようになると、本末転倒も甚だしいのですが。。。
by violink | 2007-08-28 06:25 | Bowing | Comments(0)

テンポ、ダイナミクス、そして調性

昨日たまたま、とある著名なカルテットが演奏するラヴェルのカルテットの録音を聴いたのですが、とても表情豊かな演奏で、いろいろな気づきがありました。

その際たるものは、テンポとダイナミクス、そして調性は、お互いに独立ではなく、密接に関係しているということです。

本当は、こういう書き方をするのは本末転倒だと思うのですが、敢えて書きました。

例えば、誰かが自分の目の前で、楽しかった話、悲しかった話、つまらなかった話を順に話したとします。恐らくは、それぞれに顔の表情、声の調子・スピード・高さなど、楽しさ、悲しさ、つまらなさのニュアンスを帯びていたことでしょう。

しかし、話を聞いて、「彼の話は、顔の表情と声色とが密接に関連していてニュアンスに富んでいた」という感想を持つ人はいないでしょう。また、「よし、自分の話をニュアンスに富んだものにするために、顔の表情と声色との関連に注目しよう」とも思わないでしょう。

というわけで、本末転倒だと思うのですが、厳密に振り返れば、人間も、自己表現の形を習得するプロセスが幼少の頃にあったはずですし、ましてや、顔や声で自己表現することに比べてはるかに間接的な、楽器による自己表現となると、そのようなプロセスを意図的に経る必要があるとも言えると思います。

ここでは深入りしませんが、楽譜に書かれていることは、作曲家の思いを記号化したものであり、どうしても大づかみになっていると思います。半音の進行は、音程が連続したサイレンのようなものの近似値かも知れませんし、複雑にみえる音の組合せは、もっと複雑な音で構成される鐘の音を模したものかも知れません。

そういうところに、解釈の余地が生まれるのだと思いますし、今回のテーマにしたテンポ、ダイナミクス、そして調性の関係についても、例えば、アレグロとか、フォルテとかと明確に指定するほどではないごく僅かな変化を伴って転調が行われることで、その場所でその調性が持つカラーが引き立ってくるということがあるのだな、ということです。

そういうことを何よりも感じさせられた演奏でした。
by violink | 2007-08-20 02:10 | Performance | Comments(0)

テンポを上げるときの注意点(先ほどの補足)

これは、ゆっくり練習することとも関連するのですが、ゆっくり弾けてもインテンポでは弾けないとき、考えられる様々な原因の中で、特に見逃されやすいことの一つに、音の立上りに必要な時間(タイムラグ)があります。

音が出るまでにかかる時間、そして、音が出てから楽器が鳴るまでの時間という、2種類のタイムラグがありますね。そして、速いテンポになるほど、一つの音の長さに占めるこれらのタイムラグが無視できないものになってきます。

もちろん、音の立上りは楽器や弓の性能にも依存しますので、練習方法だけの問題でもないですが、道具を取り替えるのは容易なことではないので、ここでは捨象します。

要は、ゆっくり練習するときには、音の立上りに注意を向ける余裕も比較的あるはずですので、インテンポで弾くときにも通用するような、立上りの良い発音を常に心がけることだと思います。

音が綺麗にピンと立ち上がったときの、あの何ともいえないキラキラした音を常にイメージして、憧れを持ちながら、楽しく練習したいものですね。
by violink | 2007-08-18 23:03 | Tempo | Comments(0)

ゆっくり練習するコツ

弾けない箇所をゆっくりしたテンポで練習する、ということは、誰もが考えることなのですが、ゆっくり練習するときのコツを押さえておかないと、練習する意味がなくなってしまいますね。コツとは、テンポを落とすと、音の動きは遅くなり、音の長さは長くなりますが、それ以外の動きはインテンポと同じ速さでやることです。

例外は、ヴィブラートの練習や一弓連続スタッカートのように、手の動き自体をマスターするための練習で、こういう練習では、スローモーションのような感覚で、すべての動きをゆっくりさせて練習する意味があると思います。

逆に、楽譜を前にして、ゆっくりしたテンポから練習するというときは、スローモーションになっては練習の効果が上がりません。例えば、音の立上りの弓の動かし方とか、左手の指を指板に下ろす速さとか、シフティングのスピードとか、そういうものは、ゆっくりしたテンポであっても、インテンポと同じ素早い動きで練習することが大切だと思います。

要は、ゆっくり練習するというのは、いろいろなところに目配りをする余裕を持つためにやるのですね。弾けないところを弾けるようにするための練習は、それ以前の段階の話で、パーツ毎に分解して、スローモーションのようなこともやりながら、その動き自体を体に馴染ませるということだと思います。

ですので、テンポを徐々に上げていくというのは、いちいち目配りしなくても弾ける部分を増やして行くというか、このテンポならこの程度目配りをすれば弾ける、ということを、テンポを上げながら確認していくプロセスだと考えています。
by violink | 2007-08-18 13:00 | Practise | Comments(1)

安定したボウイングのために

ボウイングが上手く行かない、という悩みを持つとします。上手く行かないとは、どういうことでしょうか。細かく見て行けば、弓が曲がる、弓が弾んでしまうなどなど、いろいろな「症状」が観察できるでしょう。これを逆に、何のために弦を擦っているのか、という問いかけから逆に攻めて行くと、音が上手く出ない、ということだと思います。

要は、綺麗な音を出すための邪魔になるような要素が多ければ多いほど、ボウイングが上手く行かない、という「自覚症状」が強く出ますし、また、どこから手をつけていいのか途方にくれてしまいがちですね。

「症状」の一つ一つに注目して、それを取り除こうとすると、これは「対症療法」であり、根本の原因を取り除くことはできないと思います。ボウイングの場合、綺麗な音が出るかどうかは、弦に腕の重みが綺麗に乗っているかどうかと密接に関連すると思います。ですので、腕の重みを綺麗に弦に乗せるための「手続」を出来るだけシンプルにすることが、安定したボウイングにつながると考えています。

ボウイングの「手続」をシンプルにするとは、どういうことでしょうか。それは、①力の乗せ方が同じときは腕の形を同じにするということと、②力の乗せ方が変化するときの腕の形の変化を最小限にするということだと思います。

そのためにまず、どういう腕の形であれば腕の重みが綺麗に弦に乗るのか、をきちんと把握することが肝心ですね。ここがベースになります。そして、①の関係では、例えば、同じ弦上のロングトーンを弾く時の腕の形はこれ、ということを腕によく覚えこませるということですし、②の関係では、移弦するときの弓の角度の変化が最小限になるようにするということだと思います。

ボウイングが上手く行かない場合、上記のベースの部分がしっかりしていないことが多く、また、同じ音なのに腕の形が変わっていることが多いですね。腕の形(例えば上腕の高さ)が変わると、それに応じて前腕の形を変えないと、同じ音は出ません。一部を変えると全体を調整し直さないといけなくなり、これはシンプルではない複雑な作業になってしまいます。

文字にしてしまうと、こんなところなのですが、皆さんはどのようにイメージされたでしょうか?
by violink | 2007-08-15 06:21 | Bowing | Comments(0)

表現するためのボウイング

ボウイングは、そもそも音を出すためのアクションですが、音量、音色と直接関係するアクションですので、ボウイングと表現とは、常にセットで考えていた方がよいと思います。

オケの練習中に指揮者から「もっと歌って!!」とか言われることがありますよね。すると、意識はすぐに左手、それもヴィブラートに行きがちです。それは、指揮者のアクションとして、左手でヴィブラートをかけるようなアクションを見せて、「もっと歌って!!」を指示していることからみても、かなり一般常識的になっていると思います。

ところが、実際はヴィブラートよりもボウイングなのですね。ボウイングが関与しない表現なぞ、どんなにヴィブラートでがんばっても貧相なものです。ノンヴィブラートでもとても音楽的に聞こえるケースもありますし、それだけ、ボウイングによって表現される部分は大きいのだと思います。

さて、ボウイングで表現するためには、単に滑らかに一定の音量で音が出せればよいということではなく、その先を目指す必要がありますね。その先の目標は2種類あって、①弓のスピードを自在にコントロールできることと、②駒からの距離に応じて、特徴ある音色を作れること、ということだと思います。

まず①ですが、これはまず、一定のスピードでボウイングができることが基本ですね。その上で、弾き始めのところで瞬間的に音を立ち上げる(=瞬間的にスピードを上げる。)ことがあり、さらに、弓の返しで瞬間的にスピードを変えること、弓の途中で瞬間的にスピードを変えること、ができるようにするということです。

瞬間的、ということがポイントで、これがなかなか上手く行かないのですが、上手く行かないとどうしても表現がボヤけてしまいます。例えば、ピアノという楽器を思い浮かべてみましょう。ピアノは鍵盤ごとにタッチを変えることができるので、ここで言う「瞬間的」ということが、いとも簡単にできてしまいます。バイオリンでは、ある程度意識的にやらないと、瞬間的にスピードを変えられるようなボウイングには辿り着かないと思います。

次に②ですが、これは①ができることが前提となりますが、要は、駒からの距離に応じて、その場所で出せる音の特徴を余すところなく出そうとすると、場所毎にもっとも適当な弓の圧力とスピードの組合せがあるということです。これは、弓のスピードの制約条件にもなることなので、①の先で神経を使うべきことなのだと思います。

まあ、いずれにせよ、そういうことに気をつけることで、普段、左手のヴィブラートに頼りがちな表現の部分に、右手のボウイングをより積極的に関わらせることができるようになると、表現の幅はぐっと広がる可能性が出てきます。そこまで来れば、後は本人の表現のセンスの問題ですね。実は、ここが一番の鬼門なのですが。。。(笑)
by violink | 2007-08-12 07:25 | Bowing | Comments(2)

音色を鍛えるためのイメージ作り

音色を鍛えるとは、何のことかと思った方もいらっしゃるかも知れません。要するに、バイオリンから美しい音を弾き出すためのトレーニングのような意味です。そのようなトレーニングのうち、楽器と弓を持って練習をする以前に、どのような音を美しいと思うのか、どのような音を出したいと思うのか、そのようなイメージ作りというか、内なる自分の発掘というか、そういうものを指しています。

古今東西、世の中にかくも多くの名手がそれぞれの音色を持っているというのは、もちろん楽器の持つ音の違いもあるでしょうが、その音色を持つ楽器を選んだということも含めて、美しい音の種類は、名手の数だけあるとも言えるでしょう。

自分にとっての美しい音とは、説得力のある表現とは、豊かな響きとは、などなど自問するプロセスが、とても大切だと思います。そして、生演奏ばかりを聴ける環境にない人にとっては、CDから生演奏をイメージできるような想像力も助けとなるでしょう。

CDから生演奏をイメージするとは、ライブでもなければいろいろなエフェクトがかかっているであろう人為的な味の付いた演奏を聴きながら、空間の広さのイメージ、自分と音源の近さのイメージ、そして、もっと演奏そのものに関わるイメージ、例えば、弓のスピードとか、弾いている位置とか、アップとかダウンとか、フィンガリングとか、どこでシフティングが入ったとか、そういうことにアンテナを張りながら聴くということです。

このようなことについて具体的なイメージを持てば持つほど、音楽鑑賞から離れてスタディの領域に入ってきますし、自分の演奏に示唆的なひらめきにもつながることも出てきます。いわばケーススタディのような意味を持つものだと、僕は考えています。
by violink | 2007-08-11 21:53 | Sound | Comments(0)

フィンガリングの思い込み

新しい曲をさらい始めるとき、ボウイングとフィンガリングを決めるところから始めますよね。このうち、特にフィンガリングの方は、いろいろな思い込みのために、一番弾きやすいフィンガリングが思いつかないことが多いですね。

その思い込みの最たるものは、①弾く音の順番で音をとっていく、②単音のフィンガリングは一本ずつ指を置いていく、③引き終わった音は指を上げる、の3つだと思います。これらは、多くのフィンガリングについては、まさにこの3つが満たされることが、一番弾きやすいフィンガリングでもあるので、普段わざわざ思い起こすことすらないほど、当然のことと考えられています。

しかし、特に弾きにくい箇所では、この3つの「ルール」を敢えて無視してフィンガリングを考えてみると、極端な場合は、弾けないと思ったところがいとも簡単にクリアできてしまう、ということもありますね。

ガラミアン氏やブロン氏が監修している楽譜では、このような意味で弾きやすく工夫されているフィンガリングが付けられたものが結構あります。(音楽的にどうか、というのは別の次元の話だと思います。)

ここが弾けない。。。という悩みがある方は、そういう視点から見直してみては如何でしょうか。目から鱗ということがあるかも知れません。
by violink | 2007-08-11 08:55 | Fingering | Comments(1)

楽器を鳴らすために

「鳴らす」という言葉のニュアンスは、バイオリンの音が出る仕組みとは相容れないものがあると思っているのですが、世の中ではこういう言い方をしますので、敢えてこのようなタイトルにしてみました。

バイオリンから綺麗に音が出ている状態は、①楽器の状態と、②弾き方の2つの要素が上手く行って初めて可能になりますね。①については、楽器そのものの性能や調整が関係しますが、これはこれで奥深いので、ここでは深入りせず、今回は②の方だけを考えてみます。

あくまで、楽器に問題がない(=①がクリアされている)ことが前提ですが、②のポイントは、楽器から音が出るのを妨げない、というところにあると思います。ですので、どのように楽器から音が出ているのが、楽器から無駄なく音が出ているということなのか、そのイメージを持つことが、まず大切だと思いますね。

楽器の中で発生する音の波が、全て一つになって音のエネルギーとして出てくる、というイメージでしょうか。音程が外れたり、弾き始めで力んだり、などなどのアクシデントは、それぞれにこのイメージから外れた音の出方につながってきます。

これは、完璧にできるようになる、というよりも、その都度その都度、「上手くいった、ふー。」とか、「やば。」とか、自己評価しながら弾くという方が近いかも知れません。その積み重ねの中で、上手くいく確率が上がってくるように思います。

他人の演奏を聴いて、この「自己評価」のためのセンスを養うことも有益だと思います。著名なソリストの録音でも、個々の音となると、バラつきの幅は狭いものの、バラつき自体はそこかしこにあるものです。そういう聴き方をたまにしてみると、良い音の出方に対する「鑑定」ができる耳が育ってくると思います。

特にアマチュアの場合、こういうレベルでの音の出し方については、オケのパート練習や弦分奏などで個人的に指摘を受けることはまずないので、ひたすら孤独な作業になってきます。が、楽器の音色やサウンドに直接関係するので、やるだけの意味はあると思っています。
by violink | 2007-08-11 03:30 | Sound | Comments(0)

リッチ vs. アルゲリッチ

稀代のピアニストであるアルゲリッチが伴奏し、リッチがソロを弾くコンサートをライブ録音したCDを聴く機会がありました。曲目はフランクとプロコフィエフの2番(いずれもソナタ)です。

これほど雄弁なソロと伴奏の組合せは、他に類をみないと言えるでしょう。それだけに、ピアノ伴奏の存在感とヴァイオリン・ソロの存在感とが、うまくバランスするのだろうかと、聴く前は興味津々でした。

聴いてみると、フランクはまさに火花を散らし合うような演奏で、音量的にソロが負けそうになる箇所も随所にあるのですが、そういう場所は、ピアノがかなり厚く書かれているにも拘わらず、ソロはロングトーンだったりするので、両者のバランスをとるのは、もともと至難の業のようです。逆に、ピアノを抑えると、まるで精彩を欠く演奏になってしまいます。

プロコフィエフの方は、むしろ、今まで聴いたことのあるどの演奏よりも、ピアノの伴奏が絶妙で、プロコフィエフらしい和声の微妙なブレンドが、とても効果的に表現されていました。独特な和声だけに、どの音をコアにするかで、味わいは千変万化します。どの音をコアにしているのかが、これほどクリアに表現されているピアノ伴奏には、なかなか出会えないですね。新しい響きを随所に感じ、とても新鮮な印象でした。

こういう演奏を聴くと、作品の解釈はどうあるべきか、という深遠なテーマに立ち戻ってきます。どこまでが作曲家の意図で、どこからが演奏家の個性なのか。。。。

今回も、このことを自問しながら聴いていたのですが、結局、演奏家の洞察力によって作曲家の意図が鮮明に表現される、ということもあるのだということを強く感じさせられました。
by violink | 2007-08-05 20:43 | My Feeling | Comments(2)