作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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楽器は値上がりするのか?

バイオリンの値段は下がらない、とよく言われますね。何回かフルサイズの楽器を買い換えてきた人の中には、そのことを実感している人もあるでしょう。

バイオリンも、他の諸々の商品と同様、需要と供給とが出会うところで値段が決まります。しかし、バイオリンは、同じメーカーの作品でも一本一本コンディションも作りも違うので、メーカーごとに一般的な値段があるわけではありません。このため、自分が持っている誰それ作のバイオリンが現在市場でいくらと評価されるのかは、とても分かりにくいものです。

ただし、一般的な傾向として、イタリアの18世紀前半の楽器が高く評価されている事実はあり、この時代の有名なメーカーが作った楽器で、コンディションのよいものは、コレクションの対象にもなることから、値段も高くなる傾向があります。それ以外の時代、メーカー、コンディションの楽器の値段は、こうしたハイレベルの楽器の値段との相対的な関係で決定されていると言えるでしょう。

新興国での需要増も無視できません。古い楽器は供給が増えることがないので、需給関係上、値段は上がる傾向がありますが、すべての楽器が同様に値上がりしていくわけではないことに注意が必要と思います。バイオリンを欲しい人の懐具合は、コレクターと演奏家とでは明らかに違いますし、欲しいと思う楽器についても、コレクターと演奏家で異なります。

楽器を購入するときには、予算ももちろんですが、自分が楽器を買う理由をクリアにする必要があると思います。そして、投資対象(コレクションを含む)として(も)考えるのと考えないのとで、候補となる楽器の範囲は大きく変わってくるでしょう。

イタリアの新作も、高いものは300万円前後になるという話も聞きます。それが投資対象になるかどうかは別として、その予算であれば、100年以上前のドイツやオランダの作品で、ルックスの点でも音の点でも、かなり満足度の高いものが射程に入ることは、知っておいて損はないかも知れません。

尤も、そのような楽器が現在その値段で購入できるということは、過去100年間での値上がりが大きくなかった(=今後の値上がりも大きくない可能性が高い)ということも、よく理解しておく必要があるでしょう。
by violink | 2012-09-29 18:05 | Instruments

楽器の国籍について(雑感)

このブログの更新もずいぶん久しぶりになってしまいました。この間、ブログを更新できない重大な事情があったわけではなく、ひたすら、自分の技磨きに励んでいたということでございます。最近になって、漸く、楽器から音を出す際のコツのようなものが、以前よりもハッキリと分かるようになりました。追々、このブログでも紹介できたらと思います。

さて、今回は、奏法ではなく楽器のお話です。

バイオリンの世界では、イタリアの楽器が高級とされ、価格も高い場合が多いですが、イタリアで製作された楽器のすべて高級であるわけでも、イタリア以外で製作された楽器が常にイタリアの楽器に性能面で劣るわけでもありません。

イタリアの楽器の中でもメーカー、作り、保存状態によって価格は変わりますが、特に有名なメーカーの楽器は、価格が高い方に収斂していく傾向があるように思います。この辺りのことは、通常、楽器の購入を考えている側の人にはほとんど見当がつきませんので、イタリアの楽器を適正な価格で購入するには、市場動向を熟知した良心的な楽器屋を信頼する必要があります。

一方、イタリア以外の楽器はどうでしょうか。フランスの楽器であれば、お店で見かけることがあるかも知れませんが、ドイツやイギリス、さらにはオランダ、デンマークなどの楽器となると、ほとんど見かけることがありません。ドイツの楽器は、俗に「ジャーマン」と称されて、安物や偽モノの代名詞のような面があり、こうした楽器は時々は見かけることもありますが、これらの国で優れたメーカーが19世紀後半から20世紀前半までに製作した楽器は、日本ではほとんど見かけることがありません。

これは、楽器を購入しようとする側が、イタリアの楽器(ないしはフレンチ)を捜し求める傾向にあることと無関係ではないと思いますが、結果として、楽器を選ぶ際の選択肢を狭めてしまっているので、残念なことだと思います。私自身、それほどノン・イタリアンの楽器を見る機会があるわけではありませんが、ノン・イタリアンの楽器の中にも、時々、とても存在感のある熟成した音を持った楽器があるので、興味を持ち続けているのです。

最近では、海外の楽器屋さん(欧米)とのコンタクトが増えました。欧米の楽器屋は、在庫品がイタリアに限られず、国籍も様々ですし、中には中国のメーカーの手工品を1万ドル近くで売り出している楽器屋もあります。良い楽器であれば国籍を問わず、適正な価格で提供しようとする姿勢には好感が持てますね。尤も、日本と欧米で、お客さんのニーズがやや異なっているということなのかも知れませんが。。。
by violink | 2012-09-17 16:08 | Instruments