作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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音を遠くに届かせるためには

アマチュアの場合、遠くに届くかどうかというのは、ソリストほど深刻ではありませんね。というのも、大きなホールで弾くのはオケの中がほとんどですし、発表会やリサイタルのようなものをやる場合は、小さなホールが多いからです。

それでも、特に楽器を買い換えるときなどは、反応のよさに加えて、音が遠くに届くかどうかということが気になるものです。また、音が遠くまで聞こえているかどうかということは、日常的な関心事でもあります。

さて、音が遠くに届くようにするためには、①遠くに届く音が出る楽器で、②音が遠くに届くような弾き方をする必要があるわけですね。この①と②が相俟って、現実に音が遠くに届くということです。

実際には、①を満たす楽器を選ぶには②を満たす弾き方ができないと難しいと思いますので、この2つは切り離せないのですが、まず、①を満たす楽器とは、きちんとした弾き方をすれば遠くに音が届く楽器ということであり、楽器の板の厚さとかアーチとか、要は、楽器が効率よく振動するような作りになっているかということがポイントになってきますね。

楽器の作りについては、楽器を作る人でないと分からない部分も多いとは思いますが、こと音に関する限りは、ある程度弾くことの経験(=弾いてみたときに出てくる音に雑音がないとか、弾いた感じ(=裏板からの反発が右手に感じられる、音切れがよいなど))に照らして判断できるものだと思います。私の場合は、音程がピタッと合ったときに雑音のないフォーカスされた音が出てくるか、弾いているときに裏板からの反発があるか、弾いているときに楽器の中で音にドライブがかかって楽器の外にはじき出されてくるような勢いを感じるか、といった感覚を重視しています。

その経験を積み重ねる過程では、遠くに音が届く楽器とはどんな音が耳元で鳴って、どんな弾き応えなのか、ということを体得すればよいのだと思います。ただ、同じ楽器でも調整の成否によって印象が全く違ったものになりますから、ここまで書いた話は、あくまで調整がきちんとなされているという前提でのことです。

特に大切なことは、「音量が大きいかどうか」ということは、音が遠くに届くかどうかを判断するのに余り役に立たないということですね。バイオリンの音は、スピーカーを通して流れる音とは性質が違うということです。それは、そばで大きく聞こえるものが遠くでもそこそこ聞こえる、というものではないことからも明らかですね。むしろ、そばで聞こえる音の要素のうち、雑音を除いた要素の割合が大きく、それが減衰せずに遠くに届くというイメージだと私は思います。

次に、②については、これはボーイングの本質に関わることで、いかに効率よく弦を振動させるかということになります。一言で言うならば、雑音が入らず必要十分な力で最大の響きを、ということになるのでしょうが、ボーイングの話は他のメモでも散々書いてきましたし、これからも書いていきます(=それだけ奥が深いということなのでしょう)ので、ここでは深入りしないことにしたいと思います。

今回のトピックについては、議論をして答が出るとか、文字で読めばイメージがつかめるようなものではありませんので、何となく歯切れが悪くなってしまいました。皆さんはどのようなイメージで、遠くに届く音のことを捉えていらっしゃいますか?
by violink | 2004-09-29 06:54 | Sound
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