作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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「回転ボーイング」の極意

「回転ボーイング」と聞いてピンと来る人は、とある先生(もともとはヴィオラ)に習ったことがある人だと思います。(ここでは匿名にしておきます。)

ボーイングの基本練習の中でも最も基礎的な、ダウン、アップの全弓を、それぞれ何度も続けて弾くものです。ダウン、ダウン、ダウン、、、アップ、アップ、アップ、、、というような感じです。ダウンでもアップでも一弓を弾き切ってから、半円を描くように腕を大きく回してもとの位置に戻るので、回転ボーイングと呼ばれてい(るのだと思い)ます。

この練習は、あまりにもシンプルであるために、考えなしに繰り返すという悪弊にも陥りやすいのですが、その一方で、ボーイングの基本をマスターし確認するために、これ以上の練習はありません。それは、左手のことを考えない分右手の動きに集中できるということと、右手もシンプルなロングトーンなので、余計なことを考えず、発音の瞬間や、ロングトーンを弾いているときの脱力などに気持ちを集中できるからです。

特に、発音については、単にきれいに弾き出せればよいということではなく、弾き出した瞬間から楽器をフルに鳴らせるボーイングを目指す必要がありますし、また、駒から指板までの間のどこを、どのくらいの速さで、どのくらいの重みを乗せて弾くのか、いろいろな組合せを試行錯誤しながら研究することも必要です。

そのためには、余計な(=より複雑な)要素を取り払って、シンプルな練習に徹するのが得策ですし、「回転ボーイング」はその代表例だと思います。

「回転ボーイング」以外にも、シンプルな練習はいろいろありますが、数ある練習方法の中でも、手間がかからず、また、練習の最初の「儀式」にも最適です。自分のボーイングのアラを見つける手段にも使えるので、短い時間でも日常的に取り入れていければと思います。
by violink | 2011-01-04 15:53 | Bowing
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