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ハーモニクスの難しさ
ハーモニクスというのは、複雑なものはあまり登場しないので、関心がない方も多いと思いますが、これはこれで、とても面白い技術ですし、聞いたことがない人を驚かすためのネタとしては、ハーモニクスほどピッタリする芸はありませんね。
さて、そのハーモニクスですが、実際にやってみると音がかすれたり一瞬でひっくり返ったりして、なかなか上手く行かないものです。その原因として、大抵は、左手と右手の両方に問題があることが多いですね。 一言でハーモニクスと言っても、私が知る限り、4種類のものがあります。(「押さえる音」は開放弦のこともあります。) <押さえる音> <触れる音> <出る音> ① G 長3度上(H) 触れる音の1オクターブ上(H) ② G 完全4度上(C) 押さえる音の2オクターブ上(G) ③ G 完全5度上(D) 触れる音の1オクターブ上(D) ④ G 長6度(E) 触れる音の完全5度上の1オクターブ上(H) どのハーモニクスも、「押さえる音」と「触れる音」の音程の間隔が正確でないと、上手く出てくれないところは同じなので、まず、左手で正しく音程をとる必要があります。ただ、弦に触れているだけですので、普通の押さえ方とは正しい音程のツボの感じ方が違ってきます。そのため、ハーモニクスはハーモニクスで指の広げ方の感覚をマスターする必要がありますね。 さて、正しく音程が取れたとします。ここからが右手の問題になります。上に示した4つのパターンの違いによって、実は、発音のしやすさには差があるんですね。私の感覚では、③が一番楽で、続いて②→④→①の順で発音するのが難しくなってくるように思います。 ですので、1音だけハーモニクスが混じっている場合はまだしも、ハーモニクスが何音も続いていて、なおかつ、この4つのパターンが入り乱れるような場合や、重音のハーモニクスが出てくる場合は、発音の仕方を工夫する必要が出てきますね。 重音のハーモニクスの練習では、重音のどちらが大切な音かを見極めて、左手は両方の音を弾く形にしながら、実際に音を出すのは1音だけというように分解して練習するのが効果的ですね。
by violink
| 2004-11-10 07:50
| Sound
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