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テンポのコントロールについて
テンポといえばメトロノーム、メトロノームといえばインテンポ。インテンポ以外は、アッチェレランドとリタルダンド。。。と、このように割り切ってしまえば、弾く側はそれなりに楽なのでしょうが、聴く側からすれば大変辛いモノがありますね。
自分が弾くことになっている曲をCDで流しながらメトロノームを鳴らしてみても、なかなかハマッてくれないという経験は誰しも一度はあることと思います。しかし、それでテンポは揺れるものと短絡して、自由自在にテンポを揺らして弾いてみると、今度は聴いている人から「気持ち悪い」と言われますし、知らず知らずのうちに、そのようなテンポの揺らしが癖になってしまいます。 テンポというものを、速さとしてではなく、気持ちの盛り下がり、盛り上がり、落ち着きなどというように捉えてみるとどうでしょうか。気持ちとはみえないものです。それをテンポで表現するのですから、余り露骨に動かしてもそれらしくはなってきません。 メトロノームを鳴らしながら、そのテンポに乗ってはいるけれども何となく後ろに倒れたテンポとか、逆に、何となく前傾姿勢のテンポというものをイメージしてみましょう。あるいは、インテンポから徐々に後ろ倒しになるテンポとか、インテンポから徐々に前傾姿勢になるテンポをイメージしてみましょう。このような重さ、軽さ、徐々に重くなる感じ、徐々に軽くなる感じでありながら、インテンポの上に乗っているというテンポが、実は、いろいろなニュアンスを帯びてくるように感じています。 楽譜上に明確に書かれたアッチェレランドやリタルダンドや速度標語以外のところで、こうしたニュアンスの使い分けをしてみると、音楽が生き生きしてくるとは思いませんか。
by violink
| 2005-01-06 20:00
| Tempo
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