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音程が正確にとれるようにするために
一流のソリストは音程を外すことが少ない、というのは確かにそうだと思いますが、それは神業というよりは、音程を正確にとれるように、出来ることは何でもやっているということだと思うんですね。
ポジション移動を伴いながら駆け上っていく速いパッセージなどは別として、例えば、ゆっくりしたテンポで弾き出すメロディの最初の音や、E線のハイポジションから始まるようなメロディなどは、弾き出す前に、右手の指で軽くピチカートをしたり、左手の指を少し強く叩きつけたりして、音程を確認していますね。 一旦弾き出してからでも、音程がごくわずかに外れた程度であれば、ヴィブラートを上手く使って、正しい音程に修正したりもしますね。 一流のソリストでさえそうなのですから、正しい音程というのは、バイオリンを弾く者すべてにとって、永遠の課題ということなのでしょう。 ところで、上に書いたようなことを実際にできるようにするためには、当然のことながら、音を聴いてその音程が正しいかどうか瞬間的に判断できる必要がありますね。そのための前提となる自分の音程感覚を鍛えるということが、疎かになっていることが実は多いんですね。 ところが、以前このブログでも書きましたが、正しいと感じる音程には個人差がありますので、この音程感覚は、自分の中に自分で作っていくしかないんですね。例えば、CDを繰り返し聴いたり、他のプレイヤーが演奏する同じ曲のCDを聴き比べたりする中で、自分が心地よいと感じる音程感覚をもったプレイヤーが見つかると、とても役に立つと思います。 そういう自分なりの音程感覚を作っていくことと並行して、一音一音弾き出した瞬間に、今自分が弾いた音の音程がどうだったか、半ば無意識のうちにチェックしている状態を目指して、まずは面倒がらずに一音一音の音程に気をつけるということでしょうか。
by violink
| 2004-05-01 05:40
| Pitch
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