作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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メロディーのイメージの捉え方

スプリング・ソナタの第1楽章の冒頭と言えば、曲名を知らない人でもメロディーを知っている人は多いでしょう。楽譜を開いて、この一節を目の前にして、さてどう弾こうかな。。。と考えているシーンを想像してみてください。皆さんは何をしますか? それを想像してみてください。

僕がまず最初にすることは、和声の進行を把握することです。そこからこのメロディーの基本的な「色合い」が見えてくると思います。その上で、個々の和声が基音の上に乗ったものか、転回したものかを見ていきます。それによって、「地に足の付いた」雰囲気を持った部分なのか、上向き・下向きに動こうとしている部分なのか、ということを感じ取っていきます。

これだけのことをすると、このメロディーの歌い方のイメージが自分の中に沸いてきます。尤も、ピアノの伴奏型とか、メロディー自体の形とか、これ以外にもヒントはいくらでもあります。宝探しのような感覚でこういうものを観察していくと、さらに閃きがあったりしますね。

それから、そのイメージを効果的に伝える方法を考えていきます。音程を高め・低めにとるとか、ある音を少し強調気味にするとか、テンポをここで微妙に変えるとか、そういうアイディアが閃いてきます。そのときに、言葉に置き換えて、人に話しかけるような気持ちでやると、自然な感じに仕上がって来ますね。(実際に具体的な言葉に置き換えるわけではないのですが。。。)

ここまでは、実は楽器を持たなくても出来ることなので、歩きながら、電車で吊り皮につかまりながら、喫茶店で窓の外を眺めながら、いろいろなときにやっています。

その準備として必要なことは、楽譜が頭に入っているか、楽譜を常に携帯することだと思います。僕の場合は、楽譜が頭に入るまでは、楽譜そのものかその縮小コピーをよく持ち歩いていました。とは言っても、CDも聴いていますので、そちらから覚えていく部分もありますね。

逆に、自分がやりたいと思った表現を、たまたまCDを聞いて発見することができたときなどは、一種の達成感というか満足感というかがありますね。

いずれにせよ、美味しいモノに舌が慣れてくると、不味いモノが食べられなくなるように、「美味しい」表現で「舌」を肥やしたいものだと思いますね。。。
by violink | 2005-10-04 07:07 | Interpretation
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