作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
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楽譜の背後にあるもの

音楽表現ということを考えるとき、僕たちは、楽譜に書かれたことを忠実に再現しようとしますね。ところが、実は僕たちが目にする楽譜は、一定の標準化されたルールにしたがって書かれているものであり、作曲家自身が書きたいことを書き尽くしているものではありません。どうしてもある種の情報が欠落してしいるために、解釈ということが必要になるのだと思います。

ある種の情報とは何でしょうか。例えば、肉筆の手紙を思い起こしてみましょう。万年筆で書かれた肉筆の手紙、、、そこには、力の入り方による濃淡があるでしょう。涙のにじんだ跡もあるかも知れません。はたまた、小雨の中で走り書きをしたと思えるような、雨粒の跡があるかも知れません。文字情報以外の様々な手がかりが、その手紙が書かれたときの状況を示唆しますね。

手紙のような、物理的に判別可能なものであるかどうかはともかくとして、楽譜の場合にも、背後にある作曲家の思いというものを推し量ることが、楽譜に書かれたメッセージを読み取る上で、とても大切になってくると思うんですね。

ベートーヴェンの交響曲第4番の第1楽章。B-durに転調した直後で、フルートがメロディーを吹いていますね。DBFEsDFBAGEsCBAFEsCBという音型です。続いて、バイオリンがこのメロディーを奏でますが、この奏で方は凄いですね。全ての音を独立させて、しかも、一音一音ティンパニを叩かせています。楽譜にどう書いているかはともかく、これは、すさまじい強調であるわけですね。

とすれば、ここの弾き方として、まずは「強調」というニュアンスが表現されていることが必要であり、そのニュアンスを表現するための指示が楽譜に書かれているというように考えられないでしょうか。

「楽譜に書かれているからこう弾く」ではなくて、「こういう効果を求めたから楽譜にこう書かれていて、こう弾けばその効果が表現できる」というアプローチが、自分が出す音の中で作曲家の意図を表現していくためには必要なのだと思いますね。
by violink | 2006-02-16 07:16 | Interpretation
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