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漫然とした練習との決別
漫然と練習をしても上手くならない、と言われますが、では、どのように練習すればよいか。その答は、自分の弾けないところが弾けるようになるように練習する、ということに尽きますね。では、どうすれば弾けないところが弾けるようになるのか。
まず、どのような状態になれば弾けているといえるのか、そのイメージを明確に持つ必要がありますね。そして、自分の現在の状態がその弾けているイメージと比べてどうなのか、を把握する必要があります。このイメージをきちんと持つことができれば、次は、極めてゆっくりしたテンポであれば弾けるのかどうかをチェックすることになります。 それでも弾けないとなれば、それは基本的なメカニックができていないので、まずはそのメカニックを鍛える必要がありますね。そのためにはエチュードというものが役に立つことがあります。使い方次第ですね。エチュードとは、これが弾ければメカニックとしてはそれなりの曲が弾ける、ということを示すテストのようなものだと、僕は考えています。 言い換えれば、エチュードを練習するための方法がきちんとしている必要があって、それは、結局は上に書いたようなことになってくるのだと思います。基本的なメカニックをゼロから身につけるには、やはりきちんとしたレッスンを受けるのが本来だと思います。 さて、基本的なメカニックができていれば、次は、自分が弾けるテンポを見つけ、インテンポに向けて徐々にテンポを上げていくことになりますね。そのときに、あのテンポでは弾けるのにこのテンポでは上手くいかない、ということに必ず遭遇します。そこで立ち止まって、何が上手く行っていないのかを確認することが大切ですね。次は、その上手くいっていないポイントだけを練習するわけです。 こうしてテンポを上げていくと、インテンポで弾けるという状態にたどり着きますね。さて、ここで練習が終わりかというと、そうではなくて、今度は、同じことが何度でもできるかどうか、安定的に弾けるかどうかということになってきます。安定的に弾くためには、繰り返し弾いて体に馴染ませるしかありません。逆に、体に馴染ませないと、右手と左手の両方に注意が向きにくくなるので、動きがバラバラになってしまいます。 いろいろ書きましたが、僕自身、練習の仕方は未だに模索中です。限られた時間の中でどれだけの効果をあげるか、という現実的な課題があります。しかし、上に書いた手順は基本的にはこのとおり辿るしかないと考えています。その中で、自分の演奏の問題点なり、その解決法なりについて、引き出しの数が増えるほど、練習も効率的にできるようになるように思いますね。
by violink
| 2006-02-27 12:56
| Practise
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