作者自身の頭の整理のためのメモです。その時々の思いを綴っていきますので、過去記事と内容の重なりがあるかも知れません。(リンク・フリーです。) Photos in the articles: Courtesy of Tarisio Auctions
by violink
カテゴリ
Introduction
Bowing
Fingering
Vibrato
Shifting
Pizzicato
Tempo
Pitch
Rhythm
Phrasing
Sound
Relaxation
Breath Control
Expression
Practise
Ensemble
Performance
Interpretation
Concert
Instruments
Motivation
My Feeling
Others
Q&A
以前の記事
2017年 01月
2016年 11月
2016年 09月
2015年 03月
2013年 11月
2013年 09月
2012年 09月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 06月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 01月
2008年 02月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 06月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月
2004年 06月
2004年 05月
2004年 04月
2004年 03月
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<番外編>ショパンの舟歌

昨年10月のショパン・コンクールで優勝したプレハッチ氏(ポーランド)がこのコンクールで演奏した舟歌を、最近、CDで聴く機会がありました。この曲は、ショパンのピアノ曲の中でも最も好きな曲の1つです。演奏自体、いろいろな意味で素晴らしかったのだと思いますが、僕にとっては、演奏の素晴らしさより、むしろ、この曲自体の素晴らしさを再発見させてもらったような気がしました。再現芸術の極致を感じさせる演奏でした。

この曲には、水面の光の揺らぎ、船の揺らぎ、周囲の景色の揺らぎのような、自分が船に乗っていたならば目で見、体で感じるであろうことが、長短様々なフレーズの絡み合いの中で、いわば、小波、中波、大波のように表現されているように感じました。ところどころ、水面で小さく光が散ってキラキラと反射するかのようなニュアンスが、トリルで表現されていて、とても綺麗です。

船が進むときの感じ。。。手漕ぎであれば、オールで水を掻いているときとそうでないときとで、船が進む速さは違いますね。。。そんな船の感覚も、冒頭からしばらくして始まる左手の音型で表現されているように感じます。曲が進行していくことに、水面の光の揺らぎ、船の揺らぎ、周囲の景色の揺らぎなど、恰も自分自身が船に乗っていて、目で見て体で感じるであろうことが、そのまま音を通じて伝わってくるようでした。

5年ほど前にヴェネチアを散歩していたときの運河の風景を思い出しました。。。
by violink | 2006-02-28 12:40 | Others
<< 多重の動きへの慣れ ダブルトリルの練習 >>