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多重の動きへの慣れ
バイオリンは基本的には単音楽器で伴奏付で演奏されることが多く、伴奏はピアノなりオケなり、自分以外の人が担当するので、どうしても、自分のパートだけに注意が向きがちになりますね。
これがピアノではそうは行かず、右手と左手で複数のパート(場合によっては5パートとか。)を弾き分けていたりしますので、ピアノ弾きの頭の中では、それだけのパートが同時発音する場合も含めて、音情報が処理されているのでしょうね。 この違いが、長年の楽器のトレーニングの中で、音楽を捉えるセンサーの感度という点で、大きな差になっていくような気がしています。バイオリン弾きの場合は、恰も自分が3本手を持っていて、右手でバイオリンのメロディーを、中手と左手で伴奏を同時に意識する、というような感覚を持ちながらやっていかないと、永遠にピアノ弾きのセンサーには太刀打ちできないと思います。 デジタルピアノの同時発音数の性能の違いみたいなものでしょうかね。 自分が知っているピアノ曲の楽譜をみながら、頭の中で実際の音を鳴らしていくというトレーニングは、バイオリン弾きがそういう感覚を養うためにとても有益だと思っています。 話は飛びますが、そういう目でショパンの舟歌の楽譜を眺めたりすると、聴いているだけでは分からない規則性のようなものがみえたりします。革命のエチュードの右手の下行音型もそうですね。面白いものですね。
by violink
| 2006-03-01 06:37
| Practise
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